サムスンの2022年フラッグシップスマートフォン「Galaxy S22 Ultra」が2月25日から海外で順次発売になりました。1億800万画素カメラを搭載したカメラフォンであるだけではなく、専用スタイラス「Sペン」を本体に内蔵。これまでGalaxy Noteシリーズの特徴だった手書きにも対応しています。
Galaxy S22 Ultraは6.8インチの大型ディスプレイを搭載しています。チップセットはSnapdragon 8 Gen 1またはExynos 2200で、高速なCPUを搭載するだけではなくAI処理に優れた高速NPUも内蔵しています。本体サイズは163.3 x 77.9 x 8.9mm、重さ228gと若干大きめですが、片手でも十分持つことができます。
カメラはメインが1億800万画素、超広角が1,200万画素、3倍望遠が1,000万画素、さらに10倍望遠が1,000万画素のクワッド仕上げ。1億800万画素のメインカメラを使えば撮影した写真の一部を後から拡大して切り出しても画質は十分使えます。またスペックには表れていませんが、夜間の写真、動画撮影性能も大幅に高まっているとのこと。
望遠は最大でデジタル100倍に対応、20倍以上からはプレビュー画面が「望遠画面+ポップアップ全体表示」になるので、100倍まで拡大してもどのあたりを撮影しているかわかりやすく表示してくれます。AIによる手振れ補正に画像補正を加え、100倍でもそこそこシャープな絵を撮影できます。
カメラは手振れ補正が強化され、歩きながらの動画撮影も苦にしません。また暗所での撮影にも強くなり、写真だけではなく動画も明るく写せます。実はカメラの性能そのものは前年モデルのGalaxy S21 Ultra 5Gと変わっていませんが、画像処理エンジンやAIの強化により大幅な性能アップが図られているのです。
サムスンが2020年まで販売していたGalaxy Noteでおなじみの「Sペン」は本体の左側に内蔵されています。ペンを抜けばすぐに手書きメモ帳を使うことができ、Galaxy S22 Ultraをデジタルノートとしても使えるのです。Sペンはワコムの技術を使っており書き味はとてもよく、さらに遅延速度は2.8msとApple Pencilよりも低いためすらすらと心地よい書き心地です。このSペンは手書きするだけならば充電不要で使えるのも便利なところ。
一方、SペンにはBluetoothも内蔵されており、本体収納中に自動的に充電が行われます。充電することでSペンは手書きペンだけではなくスマートフォンを操作するリモコンとして使えます。たとえばカメラのリモートシャッターとして、自撮りするときはもちろんGalaxy S22 Ultraを三脚で固定して撮影するとき、Sペンを本体から抜いて側面のボタンを押すとシャッターを切ることができます。
カメラ使用中にSペンを上下に振ればカメラのリア・フロントの切替ができます。また左右に振るとカメラモードの切替が可能。さらにペンをくるくる回すと望遠倍率を変えることもできるなど、Sペンは様々な動作にも対応しています。このSペンのリモコン動作はその他にもギャラリーやブラウザなどでも使うことが可能です。
Sペンに対応したGalaxy Noteシリーズの最後のモデルが出たのは2020年8月の「Galaxy Note20 Ultra 5G」でした。2021年になって発売されたGalaxy S21 Ultra 5Gや、折りたたみデザインのGalaxy Z Fold3 5GはSペンに対応しましたが本体には内蔵できず、別途購入の必要がありました。わざわざペンを購入してまでSペンを使おうと思う人はあまり多くなかったと思われます。
Galaxy S22 Ultraは強力なカメラを搭載していますから、より美しい写真や動画を撮影できます。RAW撮影した写真を加工したり、複数のビデオクリップを編集してYouTubeにアップする、といった編集作業を行うときにSペンがあれば細かい動作も自在にできます。「撮影後に本体からさっとSペンを抜き出し編集できる」。SNS時代のスマートフォンとしてGalaxy S22 Ultraは最強な製品と言えるのではないでしょうか。
Galaxy Sシリーズはアメリカなどで2月25日から発売となり、追ってアジア各国などでも販売される予定です。Galaxyの最新モデルは日本にも毎年投入されていますから、Galaxy S22 Ultraも追って発売されるでしょう。日本での発売がいつになるか気になります。