本機は発表当初から話題騒然。いまさら筆者が説明するまでもないスマホだ。構成的には5G対応、Snapdragon 888 5G/12GB/256GBを搭載したハイエンドスマホで、製造はシャープが行なっている。
ここだけで十分ハイエンドなのだが、加えてカメラのセンサーにスマホとしては特大の1インチ/約2,020万画素を採用、そしてハードウェア的にもソフトウェア的にもあのライカが全面監修。赤い同社のロゴ付きとしては初のスマホとなる。
ほとんど同じスペックでdocomoが出している「AQUOS R6 SH-51B」や、ファーウェイの「P」シリーズなども同社が監修しているとはいえ部分的で、あの赤いロゴはない。特に内部的には同じのAQUOS R6 SH-51Bとは何が違うかは気になる部分だ。いずれにしても往年のライカファンとしては喉から手が出るほど欲しいスマホではないだろうか。
ただ個人的にはライカに憧れや所有欲などはなく、そういった意味から、カメラの評価はいつもと変わらないスタンスだ。主な仕様は以下の通り。
ソフトバンク「Leitz Phone 1」の仕様 | |
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SoC | Qualcomm Snapdragon 888 5G(オクタコアCPU)2.84GHz、Adreno 660を内包 |
メモリ | 12GB |
ストレージ | 256GB |
OS | Android 11 |
ディスプレイ | 約6.6型WUXGA+ (2,730×1,260 ドット) Pro IGZO OLED |
ネットワーク | IEEE 802.11ax対応、Bluetooth 5.2、NFC(FeliCa対応) |
SIM | Nano SIMカードスロット×1 |
対応バンド | 5G:n3※、n28※、n77※、n784G:1※、2、3※、4、5、7、8※、11※、12、17、18、19、28※、38、41※、42※3G: 850MHz、900MHz※、1.7GHz、1.9GHz、2.1GHz※※はソフトバンクで提供する周波数帯 |
インターフェイス | USB Type-C(USB PD/映像出力)、microSDカード(最大1TB)、ステレオスピーカー、3.5mmジャック |
カメラ | 前面:約1,260万画素背面:約2,020万画素+ToF |
その他 | 防水:IPX5/IPX8、防塵:IP6X |
サイズ/重量 | 約74×162×9.5mm(幅×奥行き×高さ)/212g |
バッテリ | 5,000mAh |
カラーバリエーション | ライカシルバー |
価格 | 18万7,920円 |
SoCはQualcomm Snapdragon 888 5G。オクタコアCPUでクロックは2.84GHz、GPUとしてAdreno 660を内包している。2021年現行スマホとしては最上位のSKU@Qualcommだ。
ここのところ「ROG Phone 5 Ultimate」、「Xperia 1 III」と本コラムでのレビューが続いているので、SoCの性能はご存知の通り。1世代前のSnapdragon 865 5Gとは明らかな性能差がある。メモリは12GB、ストレージは256GB。OSはAndroid 11を搭載。
ディスプレイは、約6.6型WUXGA+(2,730×1,260ドット) Pro IGZO OLED。確認したところ、Type-Cは単にミラー表示であるが映像出力対応となる。
ネットワークは、IEEE 802.11ax対応、Bluetooth 5.2、NFC(FeliCa対応)。SIMはNano SIM×1。対応バンドは表をご覧いただきたい。5G対応とは言えミリ波(n257)には未対応。また、販売はソフトバンクだが、本機は元々SIMロックフリー。ソフトバンク回線なしで購入可能だ。
そのほかのインターフェイスは、USB Type-C(USB PD/映像出力)、microSDカード(最大1TB)、ステレオスピーカー、3.5mmジャック。指紋センサーは画面内。
5,000mAhのバッテリを内蔵し、サイズ約74×162×9.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量212g。カラーバリエーションはライカシルバーのみ。防水はIPX5/IPX8、防塵はIP6X対応だ。
カメラは前面が約1,260万画素、そして背面に1インチ約2,020万画素の大型センサーとレンズにSUMMICRON F/1.9 19mm ASPH.を搭載しているのが最大の特徴となる。詳細は後述しているので参考にして頂きたい。
価格は18万7,920円。スマホとしてはかなり高価だ。ただいつまでかは不明だが、現在一括払いなら、キャンペーンで22,000円値引となり、iPhone 12 Pro Maxの512GBモデルと大差ない価格となる。またライカのロゴが付いたカメラとしては激安という見方もできなくはない。
前面パネル中央上に前面カメラ。左右のフチは湾曲式背面右上にライカの赤いロゴ。中央上にカメラ群。中央少し下あたりにFeliCaマーク左/下。左側面は何もない。下側面に3.5mmジャック、Type-C、スピーカーR右/上。右側面に音量±ボタン、Googleボタン、電源ボタン。上側面にSIM/microSDカードスロットNano SIMスロット付近。イジェクトピン式。奥側がNano SIM、手前がmicroSDカード重量は実測で215g(SIMあり)付属するケースとレンズキャップ。ライカのロゴ付きケースと、マグネット式のレンズキャップ。ここにも同社のロゴがあるiPhone 12 Pro Maxとの比較。巨大と言われているiPhone 12 Pro Maxと比較してもあまり変わらないサイズ感筐体の背面は強化ガラスのマットブラック。指紋はほとんど気にならない。フレームはアルミだ。ご覧のように重厚感抜群! 前面からの見た目はともかくとして、背面だけ見ると、ライカの新型コンデジかと思うほどの雰囲気を醸し出す。ただしiPhone 12 Pro Maxとの比較写真からもわかるように、結構大きく、重量も実測215gとiPhone 12 Pro Maxの226gと大差ない。従って長時間持つと手が疲れる。
前面はパネル中央上に前面カメラ。左右のフチは湾曲式だ。背面は右上にライカの赤いロゴ。中央上にカメラ群。中央少し下あたりにFeliCaマーク。そして下に「DESIGNED BY LEICA CAMERA GERMANY」の文字がある。下側面に3.5mmジャック、Type-C、スピーカーR。右側面に音量±ボタン、Googleボタン、電源ボタン。上側面にSIM/microSDカードスロットを配置。左側面には何もない。SIM/microSDカードスロットはイジェクトピン式で、奥がNano SIM、手前がmicroSDカードとなる。
付属品はACアダプタ、USBケーブルなどはなく、ケースとレンズキャップのみ。ケースは(あまりカッコ良くはないが)ご覧のようにデザインを本体に合わせており良くできている。装着時の重量は実測で245g。ただディスプレイへの回り込みが結構あるため、ディスプレイの端に段差ができ、ジェスチャー式のナビゲーションがしにくい状態となる。
レンズキャップはマグネット式で簡単に着脱可能だ。背面のレンズ群を保護する意味では完璧だが、写真を撮る時外して、また戻しては面倒な上、落としたりなくしたりすることも考えられる。微妙な存在と言えるだろうか。
ケース装着時、このようにケースとディスプレイに結構な段差ができ、ジェスチャー式のナビゲーションがしにくいディスプレイは、約6.6型WUXGA+(2,730×1,260ドット)Pro IGZO OLED。明るさ、コントラスト、発色、視野角すべて申し分なく美しい。ハイリフレッシュレートは、設定→ディスプレイ→なめらかハイスピード表示でアプリごとにオン/オフできる。これは1Hz(静止時)から240Hz(擬似。実際は120Hzの間に黒を挟んでいる)までダイナミックにリフレッシュレートを調整し、消費電力と滑らかさを両立させる機能だ。
個人的に少し嫌なのは左右が湾曲エッジになっていること。約3年ほど前に画面占有率を高めるため流行った方法だが、持った手で表示が隠れてしまう(もしくは誤作動する)ため最近では普通の狭額縁に戻っている。なのになぜという今更感はある。
サウンドは横位置時にステレオになる。パワーがあり、それなりにレンジも伸びており、なかなか楽しめる。3.5mmジャックからの出力をMDR-EX800STで視聴したところ、同じ傾向だが、今一歩パワーが欲しいところ。
発熱はこれまで試用した同じSoC搭載機、ROG Phone 5 Ultimate、Xperia 1 IIIと比較すると、同程度に熱を持つ。サンプル写真撮影中に「本体の温度が上昇したため、カメラを終了します。しばらくしてからお使いください」という表示が何度も出た。