【ワシントン=蒔田一彦、ニューヨーク=寺口亮一】米司法省は24日、中国通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)最高財務責任者(CFO)の孟晩舟被告(49)との司法取引を成立させ、孟氏を拘束したカナダ当局に対する身柄の引き渡し要請を撤回した。中国中央テレビによると、24日にカナダから出国した孟氏は25日夜、中国・深センの空港に到着し、約3年ぶりに帰国した。
孟氏は2018年12月、バンクーバーの空港で、米政府から要請を受けたカナダ当局に拘束された。米司法当局は19年1月、孟氏とファーウェイを、米国の制裁対象であるイランとの取引について金融機関に虚偽の説明をした詐欺罪などで起訴した。
米司法省によると、孟氏はイランでの事業に関して事実と異なる説明をしたことを認めた。米司法当局はその代わりに、22年12月まで孟氏の起訴を猶予し、その間に合意違反がなければ起訴を取り下げる。法人のファーウェイに対する訴訟は今後も進めるとしている。
カナダ公共放送CBCによると、孟氏の拘束後に中国で拘束されたカナダの元外交官と知人の2人が25日朝、カナダに帰国した。孟氏の出国との交換条件で解放されたとみられる。
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