Huaweiは27日(仏時間)、フランス・パリ市内のイベント会場グラン・パレでグローバルイベントを開催、同社フラグシップスマートフォン「P20」、「P20 Pro」を発表した。従来のP10シリーズを置き換える最新製品だ。
発表会のテーマはSEE MORE。MOREの'O'の部分が3つのレンズを象徴するように見えるロゴとなっている。そのことから想像できるように、従来のライカとの協業による2つのレンズによるカメラ機能に、3つめのレンズが追加され、さらなるカメラ体験をもたらす製品となっている。
1900年のパリ万博のために建設された会場のキャパシティは約1,500名だが、それを埋め尽くす参加者が新世代スマートフォンの登場に立ち会った。
壇上に立ったリチャード・ユー氏(HuaweiコンシューマービジネスグループCEO)は最初に、成長を続けるHuaweiのスマートフォンビジネスをアピールしたあと、自信たっぷりにP20/P20 Proを披露した。また、同社がロゴを刷新し、以前よりもシンプルなものになったことを報告した。
リチャード・ユー氏Pシリーズの歴史をなぞりながら、このシリーズがスマートフォンカメラの再発明に貢献してきたことをなぞり、AIの力によってそれにさらに磨きがかかったことをアピール。写真のためにデザインされた新たな筐体デザインを強調した。
P20は5.8型2,240×1,080ドットでiPhoneXより23%明るい低電力液晶を、P20 Proは同解像度の6.1型OLEDを採用するスマートフォンだ。両機ともに画面上部にiPhone Xのような切り欠きがあるが著しく小さい。また、画面下部にはエッジレス指紋センサーを装備し、それをジェスチャ操作でナビゲーションバーとして利用できる。もちろんIP67の防塵防滴対応だ。
ユー氏はAIが強化するカメラ体験をつぎつぎに紹介していった。
暗所撮影で有利なピクセルサイズの大きさを誇示し、2,400万画素の前面カメラで撮影する美しいセルフィーなどが強化点だという。
P20 Proはトリプルカメラを装備する点も新しい。800万画素3倍望遠、4,000万画素のRGBカメラ、そして800万画素のモノクロセンサーを持ちISO102400までに対応。1LUXの照明下で撮影した写真で何も写らないiPhone Xとは比較にならないとユー氏。風でゆれる花びらと、それに追従する4Dフォーカス、ゼロ秒のシャッターラグなど、新しいカメラ体験がつぎつぎに紹介されていった。
ロック画面から0.3秒で撮れるウルトラスナップショットや960fpsのスーパースローモーションビデオなどスマートフォンカメラの新しい当たり前のほとんどが網羅される。それらが、電子手ぶれ補正、光学手ぶれ補正、そして500以上のシナリオを19のカテゴリで分類され、AIによって最適化される。
また、手ブレ補正についてもAIが補正するAISが採用された。もう三脚はいらないとユー氏は強調する。しかも、長時間露光によって素晴らしい夜景撮影ができるという。ユー氏自身が撮影した写真も披露され、新しいイメージのスタンダードがここに登場したとユー氏が宣言した。
搭載プロセッサは8コアのKirin970で、AIのためにさらに最適化されているという。メモリはP20が4GB、P20 Proが6GB、ストレージは両機種とも128GB。P20は3,400mA、P20 Proは4,000mAのバッテリを搭載、通常の使い方では2日は持つという。Huawei独自のスーパーチャージにより短時間でバッテリを充電する。
30分で58%を充電Googleとの協業によるAndoroid 8.1搭載機というのも新しい。Googleアシスタントに最適化されるほか、Andoroid MessagesをデフォルトメッセージアプリとしてNPUのアクセラレートで強化する。
また、360度顔認証、96Mbpsで電話、PCと情報共有できるHuawei Share、1時間で64GBを転送して機種変更のさいに役立つフォンクローンなど強化機能は盛りだくさんだ。
P20の本体サイズは70.8×149.1×7.65mm(幅×奥行き×高さ)、重量は165g。P20 Proの本体サイズは73.9×155×7.8mm(同)、重量は180g。
P20は本日3月27日から、P20 Proは来週の発売となっている。価格はP20が649ユーロ(約8万5千円)、P20 Proが899ユーロ(約11万8千円)現時点では日本での発売は未定だ。
また、ポルシェデザインモデルとしてもあわせて発表、イン画面指紋認証や10Wのワイヤレスチャージなどを実装した超高級スマートフォンとしてのデビューが宣言された。