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ファーウェイ副会長が米と司法取引、中国へ帰還 中国拘束のカナダ人2人も解放

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2018年にカナダ当局に逮捕され、アメリカへの身柄引き渡しが決まっていた中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長(49)が24日、米司法省との司法取引に応じた。こうした中、中国で拘束されていたカナダ人2人が解放された。

米司法省は24日、孟氏と起訴猶予合意に達したと発表。孟氏との司法取引を受け、アメリカ側はカナダへの身柄引き渡し要請を取り下げた。

カナダ・ヴァンクーヴァーの裁判所はこれを受け、孟氏の釈放を命令。アメリカへの身柄引き渡しは中止された。AFP通信によると、約3年間、ヴァンクーヴァーの自宅に軟禁されていた孟氏は、中国国際航空の旅客機で中国・深圳に向かい、現地時間25日夜に帰国した。

中国共産党系の「グローバル・タイムズ」によると、帰国した孟氏は、「ついに帰ってきました!」、「中国の旗がある所には希望の光が輝いています」、「信念に色があるなら、それは中国の紅の色に違いありません」とコメントした。

孟氏の釈放に合わせて、中国で拘束されていたカナダ人2人が解放され、現地時間25日早朝(日本時間25日夜)、カナダ・カルガリーに到着した。ジャスティン・トルドー首相が出迎えた。

「2人のマイケル」と呼ばれその安否がカナダで注目されていた2人について、トルドー氏はツイッターで、「あなたたちは見事な強さ、しぶとさ、忍耐力を示した。全国のカナダ人は、ずっとこれまでそうだったように、今後も引き続きお2人を応援し続けます」と書いた。

トルドー首相は25日、アメリカによる孟氏の釈放を受け、中国で拘束されていたカナダ人2人が解放されたと発表していた。

実業家のマイケル・スパヴァー氏と元外交官マイケル・コヴリグ氏は、孟氏がカナダで逮捕された数日後にスパイ容疑で逮捕・起訴された。

スパヴァー氏は今年8月、懲役11年の実刑判決の言い渡しを受けていた。中国はこれまで両氏の拘束について、孟氏の処遇に対する報復措置との批判を否定してきた。

司法取引

米政府は、孟氏が英金融大手HSBCに対してファーウェイと関連会社スカイコムの関係を偽り、アメリカのイラン制裁に違反させようと仕向けたものとみている。

今回の司法取引で孟氏は、主な起訴内容を否認しながらも、自分がHSBCに虚偽説明をした事実は認めると、釈放の条件を受け入れた。

司法取引の結果、米司法省は2022年12月まで孟氏を起訴できなくなった。その間、孟氏が釈放条件を守れば、この件はいずれ不起訴となる。

司法省は、孟氏が「世界的な金融機関に対する詐欺の仕組みで自分が主要な役割を果たしたことについて、責任をとった」と説明した。その上で、ファーウェイに対する裁判準備を継続する方針を示した。

ファーウェイ副会長が米と司法取引、中国へ帰還 中国拘束のカナダ人2人も解放

ファーウェイの最高財務責任者(CFO)でもある孟氏は2018年12月、アメリカでの詐欺疑惑を受け、カナダ当局に身柄を拘束された。

孟氏のアメリカへの引き渡しをめぐり、中国とカナダの間で緊張が高まっていたほか、孟氏の釈放についても、米中間で激しい外交協議が行われていた。

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ファーウェイへの圧力はそのまま

孟氏は、ファーウェイを創業した任正非氏の娘。ファーウェイは現在、世界最大の通信機器メーカーとなっている。

任氏はファーウェイ創業前に中国軍に在籍していたほか、現在も中国共産党の党員。

ファーウェイ製品をめぐっては、中国政府による情報収集に利用されるのではないかと、欧米で懸念されている。ファーウェイはそのようなことはあり得ないと、否定している。

米政府は2019年には、ファーウェイを安全保障上の懸念がある外国企業のリストに追加。同社が米企業の技術を政府の許可なく入手できなくした。

これまでにイギリスや日本、スウェーデン、オーストラリアなども、ファーウェイ製品を禁止している。一方、フランスやインドでは全面禁止には至っていない。

ファーウェイはなおアメリカで起訴されており、引き続きブラックリストに含まれている。動画アプリTikTokを運営するバイトダンス(字節跳動)などの他の中国企業も、厳しい監視の目にさらされている。

解放のカナダ人も帰国へ

カナダのトルドー首相はコヴリグ氏とスパヴァ―氏が解放された際の記者会見で、駐中カナダ大使のドミニク・バートン氏が同行して帰国していると述べた。

また、2人は「信じられないほど大変な状況にあった」と述べた。

「2人は家族の元へ向かっている。これは、私たちにとって良いニュースだ。2人はこの1000日間、力強く、我慢強く、粘り強く、そして品位をもって過ごしていた」

コヴリグ氏は、ブリュッセルに本拠を置くシンクタンク「インターナショナル・クライシス・グループ」の従業員。スパヴァー氏は、北朝鮮とのビジネスや文化交流を手掛ける団体「Paektu Cultural Exchange」の創業メンバー。

中国の裁判所は今年8月、スパヴァー氏に懲役11年と5万元(約85万円)相当の所有物の没収などを言い渡していた。コヴリグ氏の裁判は3月に始まったものの、まだ判決に至っていなかった。

両氏の処遇については、中国政府が「人質外交」を行っているとの批判が出ていた。

カナダ政府は、スパヴァ―氏に対する裁判は国際法の最低限の基準も満たしていないと非難していた。

(英語記事 Top Huawei boss flies back to China after deal with US / China frees Canadians after Huawei boss released)

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