それではまず、血圧を測ってみよう。付属の電池を入れ、時刻を合わせたら、カフに手首を通し、マジックテープで固定する。手首の骨にかからないように、だいたい手首と手のひらの境目から人差し指1本分下に取り付ける。カフは柔らかく、マジックテープ式なので、手首の太さに合わせてフィットする。
電源は付属の単四形アルカリ電池2本カフに手首を通すカフは薄く柔らかく、手首にフィットする用意ができたら、計測開始ボタンを押してスタート。正確に測るためには、手首の高さが心臓と同じになっていなければならない。だが、HEM-6310Fは手首が心臓より高かったり低かったりすると、測定開始時にオレンジのランプを点灯させて知らせてくれるので安心だ。高さがちょうど良ければ、青いランプが点灯してそのまま測定を進める。
手首の位置が心臓より高すぎたり低すぎると正確に測れない。オレンジのランプで知らせる手首の高さが正しければ、青いランプで知らせるカフがうまく巻けない場合や、測定中に体を動かしてしまった場合にも画面表示で知らせる。自宅で一人で簡単に測れるよう、配慮されているしばらくするとカフがギュッと絞まってくる。音はほとんどしない。耳をすませば、「ジジジ……」という機械音がかすかに聞こえる。とても静かだ。
測定の様子。カフが絞まってから緩むまでの時間は正味24秒で、素早い測定が終わると、最高血圧と最低血圧、脈拍数が表示される測定が終わると、カフの圧力が急に抜ける。そして液晶画面には、最高血圧と最低血圧、脈拍数の3つの結果が表示され、青いランプが点滅。測定完了を告げるアラーム音などは鳴らない。
カフが絞まり始めてから測定が終わるまでの時間は、約24秒。かなりスピーディーだ。じっとしている時間が最小限で済む。
本体機能としてはほかに、2人分の血圧と脈拍のメモリーを備えている。ユーザー1人につき、最大90回分の測定記録を表示できる。また、朝晩それぞれ過去7週間分の週平均値を表示する「血圧値トレンド表示」機能も搭載している。要するに、スマートフォンやパソコンと連携させなくてもある程度過去を遡ってデータを確認できるのだ。
本体だけで、使い勝手はとても良かった。特に良かったのがカフが柔らかい点で、私だけでなく祖母や母の手首にもピッタリと巻きつけられる。強いて気になった点を挙げるならば、液晶にバックライトが点いていないことだ。早朝や深夜、暗い部屋では測りにくい。
このほか使ってみて良かった点としては、本体が軽量で、頑丈なボックス型ケースが付きのため、週末の旅に出る際も持ち歩きやすいこと。測定できない日が続くとどうしてもモチベーションが下がるが、HEM-6310Fは素早く測定が終わるし、毎日時間を見つけて計るのが億劫にならなかった。