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6.43インチ有機EL、解像度フルHD+、90Hzリフレッシュレート対応で2万4800円!Xiaomi「Redmi Note 11」のコスパ最強説を検証

書かれた 沿って mobilephonebrand

ハイエンドAndroidスマートフォンは、1インチセンサーカメラを搭載したモデルや、ディスプレイを折りたためるモデルなど、各社が個性を出しながらしのぎを削り合っている魅力的な市場です。

そんな中、主に価格競争という面で、こちらも熾烈な争いを繰り広げているのが、ミドルレンジスマートフォンの市場。日本メーカーでいえば、「AQUOS sense6」や「Xperia 10 III」といった製品が人気を博しています。

コストパフォーマンスという観点では、無視できないのがOPPO(オッポ)やXiaomi(シャオミ)といった中国発のメーカー。これまでも、日本市場で安価ながら防水・防塵に対応した製品や、おサイフケータイ機能を搭載した製品を多数発売しています。

本記事で紹介するのは、シャオミが新たに日本市場で発売した「Redmi Note 11」。シリーズには、カメラ機能を強化した「Redmi Note 11S」、カメラ性能に加え、ディスプレイ性能も強化した「Redmi Note 11 Pro」、5G通信に対応した「Redmi Note 11 Pro 5G」もラインアップされていますが、日本での発売はRedmi Note 11のみとなります。

市場想定価格は2万4800円。販売は一部MVNOやECサイト、家電量販店に加え、シャオミの公式オンラインストア「mi.com」より行われます。

安価なスマートフォンとなると、日常生活においてどこまで実用性があるのか、ストレスなく使用できるのかがポイントになります。実際に製品を試せたので、使用感を紹介していきましょう。

デザイン・ディスプレイ

Redmi Note 11のディスプレイサイズは6.43インチの有機ELで、解像度フルHD+、90Hzリフレッシュレートに対応しています。90Hzリフレッシュレートは、60Hzと比較すると消費電力が大きくなりますが、Webページのスクロールなどがなめらかに動きます。

本体サイズは約159.87×73.87×8.09㎜、質量は約179gと比較的軽量。本体上部にはイヤホンジャック、下部にUSB Type-Cポートを備え、右側面に電源ボタンと音量調節ボタンが搭載されています。

サイズ感は、近年のスマートフォンとしては大きくも小さくもないといった印象で、普段大画面スマートフォンに慣れている筆者は、かなり扱い易く感じています。

電源ボタンには、指紋認証センサーが内蔵されており、そのほかAI顔認証にも対応しています。使用シーンに合わせて素早くロックの解除が行えるようになっているのは、便利なポイント。特に2万円台のミドルレンジスマートフォンと考えると、2つの生体認証に対応しているのはうれしい仕様です。

ディスプレイは、近年特にハイエンドスマートフォンに多くみられる、左右が湾曲したエッジディスプレイではなく、平坦なフラットディスプレイを採用。ここは好みが分かれるポイントですが、フラットディスプレイは誤作動の心配が少なく、扱いやすいため、個人的には気に入っています。

また、背面は緩やかにカーブがかかっていますが、側面は平らになっているのもポイント。手の形にしっかりとフィットしてくれるので、握り心地が良い印象です。

ディスプレイには、耐久性に優れた、Corning社の「Gorilla Glass」を採用。ボディは、サラサラとした手触りの素材になっています。若干指紋がつくこともありますが、目立つほどではありません。また、本体はIP53の防滴仕様にも対応しています。

カメラ

アウトカメラは、5000万画素のメインカメラに加え、800万画素の超広角カメラ、200万画素のマクロカメラ、200万画素の深度カメラを搭載。インカメラは1300万画素のシングルカメラで、パンチホール型となっています。

6.43インチ有機EL、解像度フルHD+、90Hzリフレッシュレート対応で2万4800円!Xiaomi「Redmi Note 11」のコスパ最強説を検証

Redmi Note 11シリーズとして、グローバル市場で同時にラインアップされた、ほか3モデルは、いずれも1億800万画素のメインカメラを採用しているのに対して、Redmi Note 11は、5000万画素に抑えながら、価格を下げて販売される形になります。

抑えてはいるものの、2万円台のスマートフォンで5000万画素のカメラを搭載するのは、破格ともいえるスペックでしょう。

上図はRedmi Note 11にて撮影した写真。安価なスマートフォンとしてはかなり鮮明な写真が撮影できており、特にマクロカメラのおかげか、近接撮影に強い印象を受けます。

ズーム撮影は最大10倍に対応。最大倍率で撮影した写真も、被写体がしっかりと確認できるレベルになっています。

一方、夜景モードの撮影は、光が強い場所だと、ノイズが強く入ってしまうシーンも見られますが、値段相応といえば納得できる部分でしょう。

インカメラでの撮影は、若干仕上がりにぼやけた印象もありますが、色味ははっきり表現できており、十分な性能です。

基本スペック・ソフトウエア

搭載CPUはSnapdragon 680となっており、5G通信は非対応。メモリ4GB、ストレージ64GBとなっていますが、ストレージの一部をメモリとして活用することで、よりスムーズな動きができるようになっています。

スペックからも分かるように、Redmi Note 11は、圧倒的な安さを除けば順当なミドルレンジスマートフォン。動作も比較的安定しており、SNSアプリやWebページの閲覧程度であれば快適です。

負荷の大きなアプリゲームをプレイすると、流石にもたつくシーンも見られますが、これは価格を考えれば当然でしょう。多数のアプリをバックグラウンドで起動したり、アプリゲームをプレイするといった人よりは、電話やメール、動画再生アプリなどをメインで使うユーザーに向いた端末です。

バッテリー容量は5000mAhの大容量となっており、ライトな使い方であれば2、3日は充電しなくても駆動するでしょう。また、同梱の充電器で33Wの急速充電が行えるため、隙間時間にサッと充電したいという人にもおすすめです。

スピーカーは本体の上下に配置されたデュアルスピーカーとなっており、動画視聴時のように、スマートフォンを横にすれば、左右から臨場感のある音声を再生できます。

Redmi Note 11の初期搭載OSは、Android OSをベースとして独自にカスタマイズされた「MIUI 13」となっています。

MIUI 13では、ストレージの断片化を低減することで、36か月使用後でも、書き込み速度が95%を維持できるようになっているほか、メモリの使用効率を最適化することで、複数のアプリをバックグラウンドで起動していても安定した動作性を確保、バッテリーの寿命が約10%長くなるなど、ユーザーがより長期的にスマートフォンを使えるようにカスタマイズされています。

ホーム画面で、ディスプレイの右側を下にスワイプするとコントロールパネル、左側を下にスワイプすると、通知画面が表示されるなど、一般的なAndroidスマートフォンと若干違う部分もあるため、戸惑うこともありますが、極端に使いにくい部分は見受けられないので、慣れれば快適に使用できるでしょう。

圧倒的な安さを持ってミドルレンジ市場の競争を激化させる「Redmi Note 11」

5000万画素のメインカメラや、5000mAhのバッテリー性能、90Hzリフレッシュレート対応のディスプレイなど、ミドルレンジスマートフォンとして優秀なスペックを誇るRedmi Note 11。

圧巻なのは、やはり2万4800円という販売価格でしょう。スペックだけを見れば、5万円前後で販売されていてもおかしくない製品なので、スマートフォンにコスパを求めている人には、ぜひ試してほしい仕上がり。

また、スマートフォンを開発する各社としては、ミドルレンジスマートフォンにおいて、シャオミと真っ向から価格勝負をするのか、付加機能をつけて独自路線に進むのかが注目。2022年も、ミドルレンジスマートフォン市場から目が離せません。

取材・文/佐藤文彦