「家電大賞 2021-2022」の「こだわり調理家電部門」に、注目を集めている「abien MAGIC GRILL」がノミネートされた。3mmの極薄プレートのスタイリッシュな見た目が話題になったアイテムだが、実は革新的な技術で、機能性、利便性まで、半世紀続いたホットプレートの歴史を覆した“未来型ホットプレート”だ。
その年を代表する家電を選ぶ家電大賞は、ノミネートはもちろん大賞や部門賞が決定される読者投票でも、これまでになかったような革新的な機能や、生活を変えてくれるような使い方が高く評価される傾向がある。なまじ見た目のインパクトが強いことで普通の映え家電に見えてしまうかもしれないが、この製品を良く知る人やユーザーにとっては有力候補も納得なのだ。
そこで、この「abien MAGIC GRILL」がなぜ注目を集めているのか、コロナ禍で再燃したホットプレートブームの現状と合わせてご紹介したい。
【家電大賞 2021-2022】投票ページはこちらコロナ禍の巣ごもり需要で、特に売れたものに「ホットプレート」がある。外食ができなくなり、家庭で食事を作って食べる「内食」が増加。調理する人がキッチンでお皿に盛り付け、食べる人はできあがりを待つだけのスタイルではなく、テーブル上で調理から食事までみんなでシェアする時間の大切さが再注目されたからだ。
毎日1日3食を作るのは、体力的にも精神的にも実は大変なことだ。しかしホットプレートなら、材料だけ用意すればあとはみんなでワイワイ作って、できたてをおいしく食べられる。調理する側からすると、手間の面でも気持ちの面でも助けてくれる、ありがたい存在なのだ。ホットプレートが1台あると、誰か一人が“調理係”になってしまって話に入れない、という事態も避けられる。
実際このタイミングで、物置で眠っていたホットプレートを引っ張り出してきた家庭も多いかもしれないが、使い始めると、なぜ物置で眠っていたかにも気がついてしまう。使ったあとの手入れが大変だし、置き場所に困るのだ。
そんな中で登場したのが、今回「家電大賞 2021-2022」の「こだわり調理家電部門」にノミネートされた極薄ホットプレート、J-FUN「abien MAGIC GRILL」である。驚くべきは、家庭が求めるホットプレートの体験価値をアップグレードし、さらに不便さまで解消していることにある。
これまでホットプレートは棒状の電熱部分とプレートが別々にあり、それぞれをどんな形状でどう設置するかで焼きムラを防ぐ工夫がされてきた。しかし、「abien MAGIC GRILL」は根本的にしくみが違い、薄型の鉄板に、鏡面ステンレスで挟んだフィルムタイプのヒーターを一体化した構造。そのためプレート全体に均一に熱が届き、焼きムラを防いでいる。
この構造の違いこそ「abien MAGIC GRILL」が“革命的”と言われるゆえん。一見加熱部かと思いがちなスタンドは着脱式の脚で、プレートに給電するためのアダプターや温度調整のダイヤルがあるだけだ。このスタンドはプレートと簡単に着脱でき、使用後にプレートはシンクで丸洗いすることもできる。
「abien MAGIC GRILL」は2021年度グッドデザイン賞を受賞するなど、フラットなプレートで“映える家電”として紹介されることが多い製品だが、実はJ-FUN独自の極薄ヒーター技術「サーキットヒーター」こそが、デザイン、機能、収納性、全ての源なのだ。
実際、8年におよぶ試行錯誤の末に生まれたという、こだわりのホットプレート「abien MAGIC GRILL」は、巣ごもり需要によるホットプレート人気も後押しし、2021年春の発売以来すでに累計販売台数7万台を突破している。
「abien MAGIC GRILL」の温度設定はスタンド部にあるダイヤルで行なえ、「強(250℃)」か「弱(180~200℃)」の2段階から選択できる。設定温度の調整はシンプルだが、食材が焦げやすくなると言われる200℃を基準に定められたこの2つの切り替えで十分調理できる。焦がさずしっかり中まで火を通したいときは「弱」、こんがりと手早く焼きたいときは「強」で使い分けられる。
また、熱源がプレートと一体になっている分、表面温度が上がるまでの時間が非常に短く、一般的なホットプレートと違って点けてすぐ焼ける。5層構造のプレートの最下層にある鏡面プレートが熱を上に反射させ、輻射熱を食材にしっかり伝える効果も相まって、食材で下がった表面温度をすぐに元に戻す役割も果たし、肉や野菜をおいしく焼くことができる。
一般的に「ステーキは厚い鉄板で焼くほどおいしい」と言われるが、これは厚い鉄板ほど蓄熱性が高く、食材を置いた部分が急激に温度が下がらずに一定の温度をキープして全体が均一に焼けるためだ。「abien MAGIC GRILL」の鉄板は逆にごく薄いが、直下かつ高密度に熱源があることで食材で下がった表面温度をすぐに元に戻せる。「abien MAGIC GRILL」で肉や野菜がおいしく焼けるのは、結果的には厚い鉄板と同じで“温度を一定にできる”からである。
「abien MAGIC GRILL」の特長には「省エネ性能」もある。実はホットプレートは消費電力が高い調理家電で、ファミリータイプのホットプレートは最大1,200~1,400W程度のタイプが多い。しかし「abien MAGIC GRILL」は十分なパワーがありながら最大770W。最大1,400Wのホットプレートと比べると、約40%の大幅な省エネだ。これも、薄型のプレートと加熱部のサーキットヒーターが一体になった、この構造による効果が大きい。
この操作部を兼ねるスタンドは、簡単にプレートと取り外すことができる。従来のホットプレートが食器棚の上や物置に押し込まれがちなのは、使ったあとの片付けが面倒で、置き場所に困る形状だからだ。この点で、「abien MAGIC GRILL」の3mmというプレートの薄さや、B4サイズ程度の大きすぎず小さすぎない絶妙な大きさは、キッチンに定位置を作りやすい。
また、プレートの表面は独自のコーティングが施されており、焦げ付きも防ぎ、手入れも簡単。さらにこれがにおい対策にもなっている。レストランで焼き肉の焼き網をこまめに換えることでもわかるように、調理中の煙は油やタレなどが焦げ付いて気化するときに出る。「abien MAGIC GRILL」はキッチンペーパーでサッと拭くだけで手入れできるので、調理中にプレートを拭くことで煙もかなり防げるだろう。また、調理後の片付けも楽なので、使うことにためらうこともなく、使用頻度も上がるはずだ。
「おいしく焼ける」、「会話をしながら誰でも失敗なく焼ける」といったホットプレートの体験価値を数段上げるだけでなく「電気代が気になる」、「手入れが大変」、「置き場所に困る」といった長年の課題を克服した“未来型ホットプレート”の「abien MAGIC GRILL」。毎日の食卓をより充実させてくれるアイテムとして定着しそうだ。
数年前からホットプレート料理として定着した「チーズタッカルビ」や、パエリアなどの米料理のように、どうしても高めのフチが必要な料理もあるのだが、「abien MAGIC GRILL」の良さはそのままに、スクエアの形状と21mmのフチがついた「abien MAGIC GRILL S」も新登場している。1~2人で使う場合など、より小さめの方が使いやすい家庭にもこちらがおすすめだ。