そもそも高機能だからこそ消耗するのだけれども、スマホユーザーからの不満点として「電池の持ち」がよく挙げらます。メーカー各社は、大容量バッテリーを搭載したり、消費電力を抑えるモードを備えるといった対策を講じていて、かなり改良されているように思います。モバイルバッテリーを持ち歩くなど対策している方も多いみたいですね。
そういった日常の対策とは別ものとして、サムスンが「GALAXY J」に搭載したのは、圧倒的に消費電力を抑えられる「緊急時長持ちモード」です。災害の多い日本向けに考えられた機能で、停電などが起きても連絡がとれるようスマホのバッテリーが長持ちするとのと。このモードに設定すれば1週間以上は電池が持つとされています。いまのところ、使うシーンはないのですが、緊急時に備えてちゃんと知っておきたいと思い、試してみました。
「緊急時長持ちモード」は電源ボタンの長押しから、選択して設定できます。圧倒的に電力を抑えるとあって、ディスプレイはモノクロ表示、メールやアプリの通知は画面起動時以外はオフになります。この潔さから「そりゃ持つだろうな」という印象。緊急時に使うことを想定された「ダイヤル」、「連絡先」、「SMS」、「メール」、「災害用キット」、「ワンセグ」、「ブラウザ」この7つの機能に制限されます。
初期設定で使えるアプリはこの7つ(実際はモノクロ表示)アプリを2つだけ追加できる(実際はモノクロ表示)ワンセグ視聴中、少しでも省電力にするためか横表示は不可ブラウザでケータイ Watchを閲覧。色がないのでパッと見なにWatchかわからないそして、緊急時の連絡に利用できるメッセージングアプリやSNSを2つ設定できます。限られたアプリの中から選択する仕様のようです。私は今回「カメラ」と「LINE」を選択しました。「LINE」や「Twitter」などは、スマートフォンにアプリをインストールしてあれば選べるようになっています。ただし、「Skype」はインストールしていても選択できませんでした。
ちなみに、スクリーンショットや写真撮影をしても、保存したデータはモノクロではなくカラーデータが残ります。ディスプレイがモノクロ仕様になるだけ、ということがよく分かります。
LINEもモノクロカメラもモノクロモノクロ写真が撮れるわけではなく、実際に撮ったデータはカラー緊急時長持ちモードでもストロボ機能は制御されていない「緊急時長持ちモード」を解除するには、端末を再起動しなくてはなりません。なんとなく面倒に感じる方もいるかもしれないけれど、これは大した手間ではありません。「GALAXY J」だと30秒ほどで完了となりました。
このように、省エネ効果は徹底した機能制限によるものですが、しばらく使ってみた感想としては「スマホで遊ぶ気にならない」ということ。普段はなんとなく、用もないのにネットやゲーム、SNSなど、スマホをいじってしまいがちですが、画面がモノクロで暗いせいでしょうか。不思議と食欲が沸かないという感覚に似ていて、スマホを操作しなければ当たり前ですが省電力になります。仮にパズドラがプレイできたとしても、モノクロなのでドロップの色を揃えられないし、そもそも遊んでいる場合ではないのかも……。
昔はモノクロで、画面が小さかったことを思うと、意外とすぐに慣れるので、災害時に限らず、バッテリー残量がピンチ!といったありがちな緊急時にもぜひ利用したい機能だと感じました。