アップルの忘れ物トラッカーAirTag。同モデルは今年はじめに発売されたばかりであり、そのバッテリー寿命は約1年とされるため、電池交換はしばらく先のことになりそうです。しかしその電池交換の際には、他のモデルよりも少し配慮が必要なようです。
アップルが苦味剤でコーティングしている電池は買わないように、サポート文書で警告を発しているためです。AirTagにはボタン型のリチウム電池であるCR2032が使われていますが、これは飲み込みやすいサイズのため、特に子供がいる家庭では取り扱いに細心の注意が必要です。
リチウム電池が体内に入ると、化学反応により体組織を焼く恐れがあります。最悪の場合は凄まじい出血をともない、短時間で死亡または重傷を負う可能性さえもあるからです。日本政府も子供がボタン電池を誤飲する事故に注意するよう呼びかけ、事故の頻度や危険を明らかにしています。こうした事故を防ぐために導入されたのが、苦味剤。ボタン電池ではDuracellなど一部の電池メーカーが導入しており、こうした子供の誤飲を防ぐために、この種の電池に苦味コーティングを施しています。口に入れれば唾液に苦味が溶け出すため、飲み込んでしまうことを防げるというわけです。
なおボタン電池以外では、パナソニックも10数年前から苦いSDカードを発売しており、Nintendo Switchのゲームカードにも苦味成分が塗られています。さて、今月初めに公開されたアップル公式のAirTagバッテリー交換サポート文書では、こうした苦味剤について警告しています。「苦味剤がコーティングしてある CR2032 電池は、コーティングと電池端子との位置関係によっては、AirTag やその他の電池式製品では使えない場合があります」とのことです。なお、AirTagがCR2032電池を採用していることはオーストラリアでも問題とされ、電池が簡単に取り外せるとして販売を自粛している小売店もあります。さらにオーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)はオーストラリア競争・消費者委員会は、AirTagを幼い子供の手に届かないよう保護者に呼びかけるプレスリリースを出しています。
AirTagはバッテリーを取り替えるためには「指を押しつけ、反時計回りにカバーを回す」2段階の工程が必要であり、アップル側はオーストラリアを含む国際的な児童安全基準を満たすように設計されているとの声明を出していました。
とはいえ、リチウム電池の誤飲は、起こる被害が甚大になるおそれもあり、どれほど注意しても十分とは言えないはず。子供を危険から遠ざける苦味成分に頼れないこともあり、AirTagの管理は厳重にしたいところです。
Source:Apple
via:MacRumors,The Loop
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