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「Mi Note 10 Lite」レビュー:4万円とは思えない完成度のSIMフリースマホ

書かれた 沿って mobilephonebrand

■弱点は重さと防水・おサイフ非対応

機能面で欠けている点としては、防水やおサイフケータイが挙げられます。決済についてはNFCを搭載しており、シャオミはGoogle Pay対応とうたっていますが、日本のGoogle Payの決済システムはおサイフケータイ対応のスマホでないとほとんど使えないため、日本では利用できるシーンが大幅に限られています。

といっても、最近ではQRコード決済も一般的になってきたため、日常生活で困るシーンは少なくなりつつあるとも言えます。防水も水回りにスマホを持ち込まない人には特に必要のない機能かもしれません。

それよりも気になるのは、204gという重さ。手に持っていてズシッとくる重量感があります。昨今の大画面スマホと比べて極端にヘビーというわけではない(たとえばiPhone 11 Pro MAXは226gです)、2~3日は充電なしで使えそうな大容量バッテリーを搭載したトレードオフと言えるでしょう。

■スムーズに使えるMIUI。だが広告が気になる

OSはAndroid 10で、iPhoneライクなホームUI「MIUI 11」を搭載しています。MIUIではメモ帳や電卓など一通りの基本的なアプリを揃えているほか、時間にあわせて鳴く鳥が変わるアラーム音「ネイチャーアラーム」などユニークな機能も取り入れています。他メーカーのスマートフォンと比べて使い勝手が大きくに変わるものでもありませんが、画面遷移スピードなど、細かな部分まで配慮して設計されている印象です。


 「Mi Note 10 Lite」レビュー:4万円とは思えない完成度のSIMフリースマホ

低価格を実現するため、シャオミではスマホを「エコシステムの入り口」と捉え、あえて利益をあまり載せない価格で販売しています(とシャオミ自身が述べています)。言い換えると、スマホと連携するスマート家電を導入してもらい、そのエコシステム全体から利益を上げる……というのがシャオミのグローバル市場での戦略です。ただし、日本では未だにスマート家電のラインナップがあまりないため、連携できるメリットも大きくはありません。

一方で、もう1つの収益源は日本でもしっかり展開されてます。一部のプリインストールアプリでは広告が表示されます。たとえばGoogle Playからなどアプリをインストールする際に起動する「セキュリティスキャン」アプリではチェック後に広告が表示されます。また、クリーナーアプリやMi Homeアプリにも広告表示があります。

こうした広告は目立ちすぎるものでもなく、プッシュ通知などで積極的に表示されるものでもありません。携帯キャリア製のスマホではキャリアアプリでキャンペーンとして広告が表示されたりもしますし、他メーカー製のスマホでもキャンペーン情報を発信するアプリも存在します。シャオミだけに目くじらを立てるべきではないかもしれません。

とはいえ、特にアプリのインストール時にセキュリティスキャンが走り、そのたびに広告が表示されるのはいささか目を引いたのは事実です。なお、セキュリティスキャン機能は設定から無効化にできます。

■大容量バッテリーと急速充電は◎

チップセットはSnapdragon 730Gを搭載。クアルコム製のミドルハイクラス向けチップセットです。メモリ(RAM)は6GB。ストレージは構成により64GBまたは128GBとなっています。外部端子はUSB Type-C(USB 3.1対応)で、3.5mイヤホンジャックも搭載。付属の充電器は20Wの急速充電に対応します。

4G LTEのデュアルSIM対応(DSDV対応)で、シャオミいわく4キャリアでの動作検証を実施済みとのこと。ただし一部のキャリアではシャオミ社内での自社検証にとどまっているとしています。microSDカードスロットは非搭載です。

大画面のカーブディスプレイにすっきりとしたデザイン、4眼カメラなど、現代のスマホのトレンドをしっかり抑えています。4万円で手に入るスマホとしては、十二分に作り込まれた製品となっています。4G LTE世代における「格安スマホの決定版」の立場を得るにふさわしい候補です。

(訂正:2020/7/16 18:40)初出時、microSDカードスロットに関する記述に誤りがありました。訂正しお詫び申し上げます。なお、この訂正に伴う見出しの変更はございません。

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