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Engadget Logo エンガジェット日本版 数メートル先にリモート充電できるMiエアチャージ技術、シャオミが発表。144個のアンテナアレイで狙い撃ち

書かれた 沿って mobilephonebrand

スマホとスマート家電の Xiaomi が、接触不要のリモート充電技術 Mi Air Charge Technology を発表しました。

多くのスマートフォンが採用する Qi などの「ワイヤレス」充電は、ケーブルや端子がないとはいえ充電パッドのうえに載せたり密着させる必要があるのに対して、Miエアチャージの範囲は送電機から数メートル。

部屋に一台あれば、スマホがどこにあっても使用中でも常に充電でき、複数台同時の充電や遮蔽物ごしの充電にも対応するとうたいます。

接触の必要がないリモート充電・遠隔送電の規格は各社が提案しており、技術デモもたびたび公開されています。

たとえばリモート充電スタートアップの Energous が手掛ける WattUp は、スマートフォンのほか比較的消費電力の少ないウェアラブルやIoTセンサ向けとして、無線で電波を送るトランスミッタを開発し米国で当局の認可を受けていました。

遠隔充電のWattUp が実用化へ一歩、1月のCESで実演へ。約1m範囲の送電機がFCC認証取得(2017年)

今回 シャオミが公開した Mi Air Charge は、ミリ波を使って電力を送る技術。送電・受電双方に搭載したアンテナで送電先の位置を正確に捉え、送電機に内蔵した144個のアンテナアレイによるビームフォーミングでピンポイントに受電側を狙います。

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エンガジェット日本版 数メートル先にリモート充電できるMiエアチャージ技術、シャオミが発表。144個のアンテナアレイで狙い撃ち

スマホなど受電側には位置を正確に伝えるためのビーコンアンテナと、14個のアンテナからなる小さな受電アンテナアレイがあり、電波を電力に変換する仕組みです。

シャオミによれば、Mi AIr Charge の能力は現時点で「数メートル範囲」に一台5Wの送電が可能。昔の iPhoneに付属していた一番小さな充電器や、パッドの上に置くワイヤレス充電のうち遅い場合と同じ程度です。

さらに複数の端末への同時送電にも対応しており、この場合は1台ごとに5Wを送れます。

受電側が動き回っても、送電機とのあいだに遮蔽物があっても給電し続けることが可能(もちろん、電波を通さない素材で覆ってしまっては原理的に充電できませんが)。

送電機はスマートスピーカーやテレビなど持ち歩かない機器に組み込むことで、将来的にはスマホだけでなく家全体をワイヤレス化・リモート給電対応にできるとしています。

シャオミは Mi AIr Charge を現時点では技術デモ段階としており、商用化や自社製品への搭載予定などは発表していません。

とはいえシャオミは最大80Wという超高速のMiワイヤレス充電や、120W有線充電など急速充電技術を積極的に自社製品に採用してきた企業。

世界4位のスマートフォンブランドであるだけでなく、IoT機器やテレビなど家電を広く手掛ける総合メーカーでもあります。部屋のどこかに置いておけば充電忘れの心配がないリモート充電も、いずれシャオミ製品の大きな差別化要素として売り出すことになるかもしれません。

Forget About Cables and Charging Stands With Revolutionary Mi Air Charge Technology – Mi Blog