斉藤知明氏(以下、斉藤):ではQ&Aに入っていきます。まず時間に関するご質問が立て続けに来ていますので、こちらからおうかがいできればと思います。研究会では、事前サーベイから効果測定までの時間を「8ヶ月」に設定されていらっしゃるじゃないですか。
生田:だいたいそうですね。ちょっとずつズレたりしますけど。
斉藤:また、1回の活動を「1.5ヶ月」というサイクルをされてらっしゃる、期間に関する意図があればうかがいたい、というご質問です。
生田:まず「その年度内に1グループを終わらせたい」という、組織的な意図はあるんです。スタート時期が、例えば役職者の認定の時期で、新任(のリーダー)を入れたいとかそういうのもあって。運営側の意図も少し入っています。
でも、最低6〜8ヶ月にしているのは、いろんな取り組みをして変化を見ていくPDCAを回すのに、ある程度の期間が必要なんですね。そうした時に「集合ミーティングとして、会う機会を何回設定しようか?」ということは、最初のうちってうまくいかないのでみんな手探りなんです。それを繰り返して、徐々に変わっていく。
そしてそれが影響力として、チームの中で波及していく。そうした時にだいたい「4回やろう」とかね。そういった決め方と、もう1つ。会と会の間の「1.5ヶ月」についてなんですけど。これは、今まで(従来の、一般的な)「研修として数回やるプログラム」を見てきた時に、次回までのアクションプランの検証みたいなものが「1ヶ月以内」だったりすると、ちょっと短すぎるんですね。
やはり取り組むのにスロースタートの人もいますし。あと、それがある程度は習慣化して、周りに影響が出てくるのに、1ヶ月以上は必要だろうということと。「2ヶ月以上」になると、逆に長いですね。「次の回がまだ先だから、もうちょっとしたら取り組みを始めよう」みたいな緩みが出てくるんですよ。なので、間を取って1.5ヶ月にしています(笑)。
斉藤:なるほど。「(リーダーが)持ち帰ってチームのメンバーに伝達するのに、1~2週間かかるとしたら、アクションの時間が1ヶ月くらいある」から、期間が1.5ヶ月ということなんですか?
生田:そうです。実はけっこう細かくやることがあって。
まずは集合ミーティング。リーダーたちがディスカッションして、自分のフィードバックを持って、自分で「新たにやろう」というものが出てくるんですけど。これをリーダー1人で進めちゃうとチームの主体性が生まれてこないので、1回チームに持ち帰って、チームで対話をするんです。
斉藤:はいはい。
生田:ただ、それは(リーダーがディスカッションを終えた)翌日にできるわけじゃなくて。業務都合によってはみんなで集まれなかったりしますので、猶予が1週間ちょっとあるんです。その1週間以内にチームで対話をして、方向性をもう1回決めて、それをちゃんとシートに起こして。僕らファシリテーターも含めて、リーダーたちに「こういうPDCAのPやるよ」って1回送って。
そこから活動があって、また次回の活動の前に「DCA」の部分のシートをまとめて、また関わっているリーダーたちに送るんですね。そうすると、間の活動の時間はやはり2週間以上とらなきゃいけない。だからけっこう細かい計算をして、この期間を決めています。
斉藤:方向自体も徐々に徐々に改善されていったというか、内容を変えていかれたポイントでもあるんでしょうね。
生田:そうですね。