海外現地でスマホを買って活用してみよう。予算は1万円。今回はフィリピンのセブで格安の地元スマホを購入してみた。
昨今の円高により「1万円」の価値も海外では目減りしてしまい、海外現地でスマホを買う際の実質価格はこの1年で引きあがってしまっている。だが最新スマホの高性能化が進む一方で、実用レベルのミッドレンジスマホの値段は価格が下がってきており、以前よりスマホ全体の平均価格は下落が続いている。
今回訪問したフィリピンのセブはアジアの多くの国同様にスマホはSIMフリーで販売されている。ヨーロッパのようにSIMロックをかけた格安販売品が無いため、1万円スマホの購入は以前であれば難しかった。だがここ1-2年で地元メーカーのスマホが急増。低所得者でも購入できる低価格品が増えており、1万円でのスマホ購入も容易になっている。
リゾート地でもあるセブ。空港も南国らしいのんびりした雰囲気だ |
地元メーカーの低価格スマホが急増中 |
フィリピンの地元携帯電話メーカーは低価格スマホの投入で今や海外大手メーカーの存在を脅かすまでになっている。Cherry Mobile、My Phone、Starmobile、O+、Cloud Phoneといった地元メーカー製品はフィリピンのショッピングモールの携帯電話売り場に行けばどこでも見かける存在になっているほどだ。
メーカーによる地元スマホだ。その大半が中国製だが、品質もしっかりしておりメーカー保証もあるなどきちんとした製品として販売されている。「中国製の怪しい格安スマホ」ではなく「地元メーカーによる低価格な普及製品」としてじわじわと人気になっているのだ。もちろん3G対応の製品も各社が販売しており、SIMフリーであることからフィリピンでスマホを買って他のアジア・ヨーロッパ各国で使うこともできる。
2014年2月の為替レートは1フィリピンペソ=約2.28円。1万円スマホの現地価格は4400ペソ以下となる。SamsungやHuaweiなど大手メーカーのスマホの中でこの価格のものを探すとなるとせいぜい1機種があるかないかという状況だが、地元メーカーのスマホならこの価格でもそこそこ使える製品が多く売られている。
海外では名前も知られていない地元メーカーが増えている |
海外メーカー、Alcatelのスマホ。1万円を切る機種は2機種のみ |
今回は地元メーカーで最もメジャーなCherry Mobileのスマホを購入してみた。同社の製品ラインナップは最新カタログによればフィーチャーフォンとスマートフォン、タブレットを合わせ実に84機種。このうちスマホは約20機種で、LTEに対応する「W900」などハイエンド品も販売している。一方でエントリーモデルの製品はGSMのみに対応ながらも1699ペソ、約3860円という「Bubble」のような超低価格スマホも販売中だ。もはやフィーチャーフォンを買う感覚でスマホが買えてしまうのである。
フィリピントップの地元メーカー、Cherry Mobile |
Cherry Mobileの最新スマホは約20機種 |
セブでのスマホ購入は「SMモール」や「Ayalaセンター」などのショッピングモール内にあるスマホ専門店での購入が簡単だ。クレジットカードを使える店も多いため、その場で欲しい端末があれば現金が無くてもすぐ購入できる。
後編では、実際に1万円スマホを購入。プリペイドSIMも入手する手順も紹介する。