ファーウェイは、Androidスマートフォン「Mate 40」シリーズ3機種を発表した。「Mate 40」「Mate 40 Pro」「Mate 40 Pro +」の3機種がラインアップされる。
Mate 40は、6.5インチディスプレイ、Mate 40 Pro/Pro+は6.76インチのディスプレイを備える。
カメラ周辺は、1年前に登場したMate 30シリーズを継承し、丸い「スペースリングデザイン」となった。
側面ぎりぎりまでディスプレイが覆うデザイン。左側面ではバーチャルキーとして、側面をなぞって音量を調整できる。一方、右側面には物理キーも用意される。
ステレオスピーカーを搭載し、低音は以前と比べ、50%強く響くようになった。
Mate 40 ProとMate 40 Pro+は、IP68準拠の防水防塵性能を備える。
Mate 40は、IP53という防水防塵性能となった。
Mate 40 ProとMate 40 Pro+は、6.76インチのディスプレイ。大画面ながら、横幅が75.7mmとなった。
同社では、iPhone 12 Pro Maxよりも大画面ながら、横幅が小さいと紹介し、狭額縁に仕上げたことを紹介する。
Mate 40とMate 40 Proは、Black、White、Mystic Silver、そしてビーガンレザーのGreenとYellowも用意される。
Mate 40 Pro+は、Ceramic WhiteとCeramic Blackという2色がラインアップされる。
チップセットの「Kirin 9000」は5nmプロセスで製造され、5Gをサポートする。
153億のトランジスターで構成され、ファーウェイでは、アップルのiPhone 12シリーズで採用されるチップ「A14」よりも30%多いと説明。
CPUは8コアで、競合の米クアルコム製の「Snapdragon 865+」と比べ10%高速とアピール。
GPUの「Mali-G78」は24コアで、「Snapdragon 865+」より52%高速とうたう。AI処理用のNPUは「Snapdragon 865+」より2.4倍速いという。
5Gの通信速度は、クアルコムのモデム「X55」より上り速度が5倍、実フィールドでのキャリアアグリゲーションによる下り速度が2倍速いとした。
バッテリー容量は、Mate 40が4200mAh、Mate 40 Proが4400mAh。
Mate 40 Pro、Mate 40 Pro+は66Wの急速充電をサポートする。Mate 40は最大40W充電に対応。
「Mate 40」のカメラは、50MP(RYYBセンサー、F1.9)の超高感度広角カメラ、16MP(17mm、F2.2)の超広角カメラ、8MP(F2.4、光学手ぶれ補正)の3倍ズームカメラ、そして5倍光学ズームカメラという4眼構成。
「Mate 40 Pro」は、Mate 40と同じ超高感度広角カメラを備えつつ、動画に強い「ウルトラワイドシネカメラ」を搭載。12MP(F3.4、光学手ぶれ補正)の5倍ズームカメラも用意され、7倍光学ズームに対応する。
そして「Mate 40 Pro+」は、50MP(RYYBセンサー、F1.9、光学手ぶれ補正)の超高感度広角カメラ、20MP(14mm、F2.4、フリーフォームレンズ)の超広角カメラ、ToFカメラ、8MP(240mm、F4.4、光学手ぶれ補正)の10倍ズームカメラ、12MP(70mm、F2.4、光学手ぶれ補正)の3倍ズームカメラを搭載。光学17倍ズームで撮影できる。
3モデルに共通するメインの50MP(5000万画素)カメラは、1/1.28型のRYYBというセンサーサイズ。
リチャード・ユー氏によるプレゼンテーションでは、サムスン製の「Galaxy Note20 Ultra」との作例が比較され、ファーウェイ側の実力をアピール。
Mate 40 Pro/Pro+のウルトラワイドシネカメラのセンサーは20MPで、ピクセルサイズは1.6μm。一方、フロントカメラのセンサーは13MP、1.22μmとなる。
どちらも、広い画角で、より明るく撮れるとアピール。
なお、インカメラ(フロントカメラ)の画角は100度。
Mate 40 Pro+では今回、17倍という光学ズームに対応する。
光学ズームの作例ファーウェイのスマートフォンではおなじみとなった、ライカとの協業は、Mate 40シリーズでも継承されている。
Mate 40 Pro+のウルトラワイドシネカメラ(20MP)では、世界初というフリーフォームレンズを採用する。
超広角の弱点は歪み、と語るユー氏は、その対策としてフリーフォームレンズを世界で初めて採用した、と紹介する。
その具体例として、チェス盤の作例を示し、競合例としてiPhone 11 Pro Maxとの違いを紹介し、Mate 40 Pro+では広い画角でありながら、歪みを抑えた撮影を実現したとアピールする。
この技術は、人物写真(ポートレート)で威力を発揮するとユー氏。
背面、そしてインカメラでは「デュアルシネカメラ」として動画撮影にも強いことをアピール。
どちらも映画風の3:2の比率で撮影できる。
さらに4K HDR動画を撮影できる。
背面とフロントのシネカメラで撮影さらに手ぶれを強力に抑えた、ステディカメラ(アクションカメラ)のような撮影も実現。
動く被写体を自動的に追尾することもできるという。
手ぶれ補正を効かせたアクションカメラのような撮影もAIで被写体を追尾ソフトウェアはEMUI 11を搭載。常時表示(Always On Display、AOD)では、静止した表示ではなく、動きのあるダイナミックグラフィックAODをサポートする。常時表示の内容はカスタマイズできる。たとえば撮影した短時間の動画を表示する、といった使い方ができる。
あわせてEyes On Display(EOD)機能も搭載。端末を見ると、それを検知して、画面が点灯して表示してくれる。
このほかスマートジェスチャーコントロールとして、触れることなく、操作できる機能も用意される。
新たな操作として、上下スクロールや、写真など左右の切り替えのほか、手を端末に向かって近づけるとPress操作として、電話応答や、音楽を再生・停止できる。
スマートマルチウィンドウ機能では、画面分割で2つのアプリを同時に使えるほか、フローティングウィンドウとして、側面からランチャーを呼び出して、3つ目のアプリを使うこともできる。最小化する「App Bubble」も利用できる。
パソコンとの連携として、Mate 40シリーズの画面をパソコン上に映し出すこともできる。
あわせてリングライト付きのケース、完全ワイヤレスイヤホン、オーバーヘッド型ワイヤレスイヤホンの「FreeBuds Studio」などが発表された。
価格は、Mate 40が899ユーロ(約11万円)、Mate 40 Proが1199ユーロ(約14万8000円)、Mate 40 Pro+が1399ユーロ(約約17万3000円)。
22日の発表まとめ項目 | Mate 40 | Mate 40 Pro | Mate 40 Pro+ |
メモリー | 8GB | 12GB | |
ストレージ | 256GB | ||
大きさ | 158.6×72.5×8.8mm(ビーガンレザーは9.2mm) | 162.9×75.5mm×9.1mm(ビーガンレザーは9.5mm) | 162.9×75.5mm×8.8mm |
重さ | 188g(ビーガンレザーは184g) | 212g(ビーガンレザーも212g) | 230g |
5G対応バンド(SIM1のみ) | n1/n3/n28 (TX: 703 MHz-733 MHz, RX: 758 MHz-788 MHz) /n38/n40/n41/n77/n78/n79/n80/n84 | n1/n3/n5/n7/n8/n28/n38/n40/n41/n77/n78/n79/n80/n84 | n1/n3/n28 (TX: 703 MHz-733 MHz, RX: 758 MHz-788 MHz) /n38/n40/n41/n77/n78/n79/n80/n84 |
4G対応バンド | |||
1/2/3/4/5/6/7/8/9/12/17/18/19/20/26/34/38/39/40/41 | 1/2/3/4/5/6/7/8/9/12/17/18/19/20/26/28/32/34/38/39/40/41/42 | 1/2/3/4/5/6/7/8/9/12/17/18/19/20/26/34/38/39/40/41 | |
Wi-Fi | IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax | ||
Bluetooth | 5.2 | ||
USB | Type-C、USB 3.1 GEN1 | ||
音楽端子 | 3.5mmイヤホンジャック | USB Type-C |