Motorolaが2021年10月22日に発売を開始した最新スマートフォン『motorola edge 20』。1億800万画素の超高解像度に対応するカメラに加え、10億色表示が可能な有機ELディスプレイを採用。そしてSocには『Snapdragon 778G 5G』を搭載。ミッドレンジカテゴリーでは最高クラスのスペックを持ちつつ重量はたったの『163g』とMotorola史上最軽量。
一点心配なのは『電池もち』。軽量化を実現するため、電池容量が4,000mAhに抑えられています。最近発売されているAndroid端末は4,500mAh以上が主流となっており、競合モデルとなる『Xiaomi Mi 11 Lite 5G』も4,250mAh。
Mi 11 Lite 5G(Xiaomiより)
せっかく高性能でも、電池の減りが早すぎると使っていて不便を感じます。motorola edge 20の電池もちは実際どの程度なのか。まずは輝度を50%に設定し、YouTubeで動画(HD画質)を30分間連続再生してみました。電池の減りは3%。これは同じ設定で同じ動画を再生したPixel 5a、Mi 11 Lite 5Gと同程度。動画鑑賞に関しては一般的な電池もちという事ですね。
次はAntutuのアプリを使って『ストレステスト』を行い、強い負荷をかけ続けた状態でどの程度電池が減るかを検証してみる事に。ストレステストでは『45分』という長い時間端末に高い負荷をかけ続けます。
夏場に検証を行った時は、高いクロック周波数を持つSnapdragon 888搭載モデルなどは、バッテリー温度が早い段階で『45度』を超えてしまい、45分の検証を終える前にダウン。
バッテリー温度が45度を超えると一般的に電池が劣化しやすくなると言われているので、負荷をかけた状態で温度管理をしっかり出来ているかも電池もちに加えて重要なポイントとなります。
Snapdragon 780G 5Gを搭載するMi 11 Lite 5Gとmotorola edge 20で『ストレステスト』を行った結果がコチラ。
Xiaomi Mi 11 Lite 5Gで行ったAntutuストレステストの結果
motorola edge 20で行ったAntutuストレステストの結果
結果をご覧いただくと分かる通り、Mi 11 Lite 5Gは開始から15分を超えた時点でバッテリー温度が『40度』を超えています。対してmotorola edge 20は『32度』と低い温度を維持。15分の時点で2モデルには明確な差が出ています。
最終的にMi 11 Lite 5Gはバッテリー温度『44度』、電池残量は96%から70%に『-26%』低下して測定終了。motorola edge 20はバッテリー温度が『35度』で電池残量は100%から79%に『-21%』低下。motorola edge 20の方が温度上昇が低く、かつ電池の減りも遅いという結果となりました。
なぜこういった結果になったのかと言えば、motorola edge 20は負荷がピークになった時点でクロック周波数を2,000MHzまで落とし、パフォーマンスを制御しています。Mi 11 Lite 5Gはあくまで100%のパフォーマンスを維持しようとしているので、強い負荷がかかり続けると発熱および電池が減りやすくなるという事ですね。Mi 11 Lite 5Gの発熱や電池の減りが気になっていた人にとって、motorola edge 20は待ちにまった端末と言えますね。
しかしクロック周波数を抑えているのであれば、処理能力が低下している可能性があります。Antutuのベンチマークスコアを比較して早速チェックしてみましょう。
Snapdragon 765Gを搭載するGoogle Pixel 5aのAntutuベンチマークスコア
Snapdragon 780Gを搭載するXiaomi Mi 11 Lite 5GのAntutuベンチマークスコア
Snapdragon 778Gを搭載するmotorola edge 20のAntutuベンチマークスコア
下位モデルとなるSnapdragon 765Gを搭載するPixel 5aとのスコア差は14万程度。CPU、GPUスコアが大きく上昇しています。Mi 11 Lite 5GはGPUの部分で測定エラーを起こしており、トータルスコアが通常より低め。GPUに関しては後程3DMarkで再計測を行います。
CPUスコアはMi 11 Lite 5Gとほぼ同じ。ストレージ、メモリの読み書き速度を示す『MEM』、アプリの動作速度を示す『UX』のスコアはmotorola edge 20の方が高いので、全般的にmotorola edge 20の方が早い体感速度を得られるという事になります。実際ハイエンドに引けをとらないレベルの早さです。
Snapdragon 780Gを搭載するXiaomi Mi 11 Lite 5GのGeekbench5スコア
Snapdragon 778Gを搭載するmotorola edge 20のGeekbench5スコア
CPUのパフォーマンスを測定する上で精度の高い『Geekbench5』。シングルコア、マルチコアのどちらにおいてもMi 11 Lite 5Gを上回っています。ミッドレンジの中でCPU性能の高さが際立っていたMi 11 Lite 5Gのスコアをさらに超えてきたmotorola edge 20。発熱の制御がうまく気になっていた電池もちも良好。そして圧巻のCPUスコア。正直あまり期待していなかったのですが、日常使いであれば神端末ですよコレ!
Snapdragon 780Gを搭載するXiaomi Mi 11 Lite 5Gで測定した3DMark(Wild Life)スコア
Snapdragon 778Gを搭載するmotorola edge 20で測定した3DMark(Wild Life)スコア
最後にゲーム性能を3DMarkで測定。motorola edge 20が搭載しているSnapdragon 778G 5GはSnapdragon 780 5GからGPUがダウングレードされています。よってゲーム性能に関してはMi 11 Lite 5Gの方が上。ただしMi 11 Lite 5Gは現状においてゲームプレイにやや不向きと言えるので、ゲームを目的にスマートフォンを購入するのであれば、GPU性能がさらに高く、ゲームに最適化されているSnapdragon 800シリーズ搭載モデルをセレクトしましょう!
記事に書かれている内容
Motorola edge 20 | |
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Soc | Snapdragon 778G 5G(6nm) |
容量 | 6GB/128GB |
電池 | 4,000mAh(最大30W) |
重量 | 163g |
画面 | |
カメラ | |
オーディオ | シングルスピーカー |
イヤフォンジャック | 対応 |
Bluetooth | 5.2 |
NFC | 対応 |
位置情報 | GPS、AGPS、LTEPP、SUPL、Glonass、Galileo |
Wi-Fi | IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax* (2.4GHz / 5GHz) *Wi-Fi 6E対応 |
SIM | 2スロット、DSDS(5G+4G) |
防水性能 | IP52 |
OS | Android 11 |
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BIGLOBEモバイル、UQモバイル
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