OKAERIの利用には2種類のアカウントを登録する必要がある。1つがトレンドマイクロアカウントで、OKAERIの利用に必須のものだ。もう1つが家族間で共有しないパスワードと個人の写真を管理するためのユーザーアカウントで、それらの機能を使わない場合は登録する必要はない。ユーザーアカウントは1契約あたり3つまで登録できる。
専用アプリのトレンドマイクロ OKAERIは3つのアプリに分かれている。全てのアプリとアカウントを管理する「OKAERI」と、セキュリティ対策の「ウイルスバスタークラウド」、そして写真と動画のバックアップと閲覧ができる「JewelryBox」だ。さらに、OKAERIからWebサイトのパスワード管理サービス「パスワードマネージャ」を呼び出せる。
アプリのOSごとの違いだが、ウイルスバスタークラウドはAndroid、iOS版は設定項目のないシンプルなバージョンだが、JewelryBoxとパスワードマネージャについてはUIの差はあるがWindows、Android、iOSで機能に差はない。
OIKAERI管理画面トップ。左下の3つのアイコンから、ウイルスバスター、パスワードマネージャ、JewerlyBoxを開けるパスワードと個人用の写真のバックアップには、別途ユーザーアカウントの設定が必要ウイルスバスタークラウド管理画面トップウイルス対策設定。スキャン対象やタイミングを調節できる。「ジョークプログラム」は実害の無いものを指す「情報漏えい対策」。電話番号やクレジットカード番号などの末尾10桁を登録しておくと、外部への漏洩をブロックしてくれるペアレンタルコントロール。アクセスできるURL、使用時間、ソフトに制限をかけることができる。URLのフィルタリング設定はカテゴリにチェックを付けるだけの簡単仕様ファイルの完全消去を行なう「データ消去ツール」。上書きを繰り返すことでファイルの復元ができない状態にするTrendツールバー。上がChrome版、下がIE版。リンクの安全性やプライバシー設定のチェックを行う例えばTwitterにアクセスすると、プライバシー設定の確認を促すバルーンと、リンクの安全性チェック結果を、ブラウザの表示に組み込んで表示(赤点線内参照)「スキャン結果の表示」をクリックで開くプライバシー設定チェッカー。SNSの公開設定の各項目の危険性を確認しながら、設定を変更できるウイルスバスタークラウドはいわゆるウイルス対策ソフトで、中心となるウイルス対策や危険なWebサイトへの接続を遮断するほか、SNSの情報公開範囲のチェック、カード番号など個人情報の漏洩防止、ファイルの完全消去、ペアレンタルコントロールなどの機能を搭載している。
さらに、セキュリティ対策機能の一部として、Webブラウザ組み込みのセキュリティ対策プラグイン「Trendツールバー」がインストールされる。Trendツールバーは、検索エンジンの検索結果やSNSサービス上のリンクのうち、安全なものにはチェックマークを付けるほか、SNSサイトでは個人情報の公開範囲の確認を促すバルーンを追加するなど、Webブラウザの表示結果に視覚的に分かりやすい変更を加える。対応ブラウザはInternet Explorer 7以降(Modern UI除く)、Google Chrome 30.0以降、Firefox 5.0以降となっている。
Windows版JewelyBox。家族で共有する画像と、共有しない画像を分けてバックアップできるWindowsスライドショー画面。PC版は画面下に表示されるサムネイルの数が多めOKAERI専用端末版JewelyBox。閲覧できるのは家族で共有している画像のみOKAERI専用端末版スライドショー画面。PC版と比べると画面下に表示されるサムネイルは少なめAndroid版JewelyBox。一覧表示は横位置では表示できないAndroid版スライドショー表示。表示されるサムネイル数はOKAERI専用端末と同じ。こちらは横位置表示可能iOS版JewelyBox。Androidと同じく横位置表示はできないiOS版スライドショー表示。画面下に表示されるサムネイルの数はOKAERI専用端末、Androidと同じJewelryBoxは、写真のバックアップとバックアップしたファイルの閲覧と共有ができるアプリ。バックアップ対象はユーザー指定のフォルダだ。容量上限が16GBと控えめなので、「ピクチャ」フォルダまるごとのバックアップは難しい。バックアップ用のフォルダを別途作成して、お気に入りの画像のみコピーしておく、というように容量を節約しながら使うことになるだろう。
パスワードマネージャーWeb版のログイン画面。あらかじめ登録したマスターパスワードを使ってパスワードの管理画面を開くログイン直後に開くパスワード管理画面。変更、削除に加え分類が可能。パスワードの強度の評価もメモ機能。同じサービスの複数アカウントの使い分けなど、覚え書きのテキストメモを残しておくことができる。1行目をタイトルとして左ペインに表示Android版パスワードマネージャ。Web版と比べると一覧にはパスワードの強度やファビコンが表示されないが機能的には同じiOS版パスワードマネージャ。機能はもちろん見た目もWeb版に近いパスワードマネージャは、Webブラウザで利用するユーザーIDとパスワードを管理するアプリで、Webサービスとして提供される。Webブラウザ組み込みのパスワード管理機能とは別物で、自動でインポートすることはなく、IDやパスワードを入力する際その都度ユーザーに確認してから保存する。パスワードの編集、フォルダ分けによる分類、検索と並べ替え表示が可能で、パスワードの強度を評価する機能とテキストメモを搭載している。