2021年はスマートフォンがさらに進化。一部ミッドレンジのCPU性能はハイエンドに肉薄しました。CPUはスマートフォンの脳となり、アプリの動作速度にもっとも大きな影響を及ぼす核となる部分。ゲーム環境を重視しない人であれば、『Xiaomi Mi 11 Lite 5G』『Motorola edge 20』を購入した方が恐らくコストパフォーマンスは上がります。
ハイエンドとミッドレンジの明確な違いは『GPU性能』。GPUはグラフィックの処理を担当するので、性能が上がるとレンダリングが高精細になったりフレームレートが向上して描写が滑らかに。
ゲームの場合はゲーム側がGPUに最適化されているかも重要なポイント。Androidであれば『Snapdragon 800シリーズ』搭載モデルを購入する必要がありました。そこに新たな選択肢として登場したのが、MediaTekの『Dimensity 1200-Ultra』を採用する『Xiaomi 11T』。
Xiaomiより
Xiaomi 11Tはグラフィックの美しいレースゲームAsphalt 9で『60FPS』の設定が可能(Snapdragon 700シリーズは設定不可)だったり、PUBGモバイルや原神といった高度なグラフィック処理を必要とするゲームを快適にプレイ可能。
国内で発売されているミッドレンジスマートフォンの中で、Snapdragon 780G 5Gを搭載して最高クラスのGPU性能を持つMi 11 Lite 5Gと比較してもその差は明らか。3DMark(Wild Life)のスコア、平均フレームレート共にワンランク上の数値を記録しています。
Xiaomi Mi 11 Lite 5Gを3DMarkで実測
Xiaomi 11Tを3DMarkで実測
GPU性能のみを求めるのであれば、『Snapdragon 870』を搭載する『moto g100』『Black Shark 4』を選ぶのも一手。ただしmoto g100はディスプレイが液晶。Black Shark 4はカメラスペックが低めなど汎用性に欠けるのが弱み。
Xiaomi 11Tは10bit(10億色以上の表示)に対応する有機ELディスプレイを採用。さらにフレームレート最大120Hz、タッチサンプリングレート最大480Hzはゲーミングスマートフォン並みの高性能。ステレオスピーカーは『DOLBY ATMOS』準拠と抜かりなし。
メインカメラには最上位モデルとなる『Xiaomi 11T Pro』と同じ大型イメージセンサーを採用し、『1億800万画素』の超高解像度撮影に対応。さらにJPEG比で2倍の圧縮率を持つ『HEIF(.HEIC)』をサポート。
同ファイル形式で撮れるAndroid端末はハイエンドでもFind X3 Proなど一部のみです。
HEIFはデータ容量を大きく減らせるだけでなく、階調の広い深みのある色表現を可能に。画像を処理するISPが異なるので、画質自体はXiaomi 11T Proの方が上だと感じます。
それでも大型イメージセンサーに加えてHEIFが使えるのは間違いなく利点。被写体がハマった時のダイナミックな描写力は、確実にミッドレンジを超えています。
【Xiaomi 11Tのメインカメラで撮影】F値:1.75、シャッタースピード:1/211、ISO:50、焦点距離:5.96mm 拡大率:等倍
【Xiaomi 11Tのメインカメラで撮影】F値:1.75、シャッタースピード:1/486、ISO:53、焦点距離:5.96mm 拡大率:等倍
【Xiaomi 11Tのメインカメラで撮影】F値:1.75、シャッタースピード:1/100、ISO:317、焦点距離:5.96mm 拡大率:2倍(デジタル)
【Xiaomi 11Tのメインカメラで撮影】F値:1.75、シャッタースピード:1/100、ISO:228、焦点距離:5.96mm 拡大率:2倍(デジタル)
Xiaomi 11Tは最高性能を追求したハイエンドスマートフォンではありません。『54,800円(税込)』というミッドレンジ価格を実現しつつ性能をハイエンドに引き上げた、いうなれば『ミドルハイエンド』。ハイエンドを購入して『価格が高すぎる』、ミッドレンジを購入して『性能が物足りない』と感じた事がある人。ベストバイは恐らくXiaomi 11Tです。
記事に書かれている内容
Xiaomi 11T | |
---|---|
Soc | Dimensity 1200 Ultra(6nm) |
容量 | 8GB/128GB |
電池 | 5,000mAh(最大67W急速充電) |
重量 | 203g |
画面 | |
カメラ | メインカメラ 超広角カメラ マクロカメラ フロントカメラ |
NFC | 対応 |
センサー | 近接センサー、周囲光センサー、加速度計、ジャイロスコープ|、電子コンパス、リニアモーター、IRブラスター、バロメーター、色温度センサー |
オーディオ | デュアルスピーカー(Dolby Atmos対応) |
SIM | nano SIM×2スロット |
OS | MIUI 12.5、android 11 |
OCN モバイル ONE、IIJmio、ahamo
ワイモバイル、LINEMO
BIGLOBEモバイル、UQモバイル
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