中国の総合家電メーカー・シャオミは、SIMフリースマートフォンの「Mi 11 Lite 5G(ミー11ライト5G)」を7月2日に発売する。価格は4万3800円。売れ筋の中位機の価格帯だが、機能や仕様の一部を上位モデルに近づけ、お得感を出した端末だ。
ミー11ライト5Gは、ディスプレーに有機ELを使って薄さを追求した。厚みはわずか6.8ミリ。重量も159グラムと軽く、“重厚長大”化が進む高機能モデルとは一線を画した。
一方で、半導体には処理能力が高いクアルコムの「スナップドラゴン780G」を採用した。700番台のスナップドラゴンは中位機に採用される半導体だが、780Gは世代が一つ新しく、より高機能になっている。5Gにも対応して通信も高速だ。
ディスプレーは1秒間に90回の画像書き換えが可能で、中位機で一般的な60回より多く、動きが滑らだ。メインのカメラは6400万画素。四つの画素を一つに束ねてサイズを疑似的に大きくして、取り込める光の量を増やす「ピクセルビニング」の技術も採用した。光を多く取り込めることで、暗い所でもクリアな写真を撮ることが可能になる。
こうした仕様にもかかわらず、4万3800円という価格で販売したのは、シャオミが「薄利多売」の戦略を取っているからだ。同社はハードウェアでの利益率を5%以下に抑えて、より多くの利用者を獲得することを目指している。この戦略が奏功し、世界でのシェアは3位に浮上。日本でも、19年12月の参入以降、徐々に存在感を高めている。
意外だったのは、この端末がおサイフケータイに対応し…
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