• |
  • 記事

  • |
  • 【ナビレビュー】パイオニア2019...

【ナビレビュー】パイオニア2019年夏モデルの楽ナビ8V型「AVIC-RL910」。HD化&大画面で分かりやすさを追求!

書かれた 沿って mobilephonebrand

8V型HDモニターを搭載した「AVIC-RL910」。画面下部のハードキーの配置といったデザイン面も一新

カロッツェリアがリリースするカーナビゲーションは、大別すると2つのブランドで構成されている。1つは高性能&高機能を謳うフラグシップモデル「サイバーナビ」、もう1つが分かりやすさや使い勝手のよさを謳うベーシックモデル「楽ナビ」。今回のナビレビューでは後者の楽ナビにスポットを当てて紹介していきたい。

楽ナビはこの4月に発表された2019年夏モデルが最新版で、「新たなるスタンダード」を目指して5年ぶりとなるフルモデルチェンジを実施している。製品の概要については「小林可夢偉も来た『2019夏 カロッツェリア新商品発表会』レポート」などで紹介しているので、興味があればリンク記事を参照してほしい。

新型のラインアップは大別すると2系統で、地図データを中心としたバーションアップが最大3年分無料で行なえる「910」系と、バージョンアップなしの「710」系を用意。ただし、両者ともに期間限定の特典が設けられており、910系は2019年9月30日までに購入することで、地図の無料ダウンロード期間をさらに1年間延長して計4年間に、710系は優待申込期間(2020年11月30日)までに「MapFanスマートメンバーズ」に新規入会することでバーションアップが最大1年分無料となるキャンペーンが実施されている。キャンペーン期間に購入した場合は、キッチリ申し込みをしておきたい。

バリエーションの話に戻ると、910系と710系のそれぞれに「8V型モニター搭載」のRLモデル、「ワイド2DIN」対応のRWモデル、「2DIN」対応のRZモデルが設定されている。例えばバージョンアップ3年付の8V型モニター搭載モデルなら「AVIC-RL910」となり、合計では6モデルということになる。それ以外のスペックは基本的に同一となるので、愛車のインパネに装着できるサイズのモデルを選んだら、あとはバージョンアップ期間の長短で決めればいいという、とても分かりやすい構成だ。

【ナビレビュー】パイオニア2019年夏モデルの楽ナビ8V型「AVIC-RL910」。HD化&大画面で分かりやすさを追求!

で、今回のレビューで取り上げるのは、標準的な7V型よりワンサイズ大きな8V型モニターを搭載するAVIC-RL910。この新型の最大の特長と言えるのが、全モデルのモニターが「HD対応」となったこと。一般的な車載型カーナビではワイドVGA(800×480ピクセル)なのに対し、こちらはワイドXGA(1280×720ピクセル)と2.4倍の解像度となる。しかも、同時に地図のデザインデータを一新することで従来機のようなスケーリングではなくドットバイドット表示に対応して、HD解像度ならではの高精細な地図表示を実現しているのだ。さらに、パネルは視野角が広く美しい表示が可能なIPS方式にするとともに、一方でその弱点と言われている黒色再現性を「Normally Black方式」採用によりカバーしている。それ以外にも映像伝送経路のフルデジタル化や1677万色表示への対応など、ベーシックモデルとは思えないほどハードウェアの底上げが行なわれているのだ。

とまぁ、スペックだけ羅列していくとよくある商品紹介っぽいけれど、実際の画面を見れば従来モデルとの差は一目瞭然。100人でブラインドテストをやっても、全員が間違いなく新型を当てることができると言っていいレベル。一般的に解像度を変えずにモニターサイズを大きくするとドットサイズが大きくなるためアラが目立つ方向になるけれど、AVIC-RL910の場合は画面の大型化と同時に解像度も高くなっている。この相乗効果によって「文句ナシにキレイ」って印象だ。解像度至上主義派(?)にとっては、まさに待ちわびたモデルだと言っていい。加えて嬉しいのは、今回レビューする8V型だけでなく7V型も同様のスペック! ってこと。「愛車には2DINしかスペースがない」なんて場合でも、この表示を手に入れることができるのだ。蛇足ながら7V型モデルの方がドットサイズが小さくなる分、緻密さは上。「ppi命」派はあえてこちらを選ぶのもいいかもしれない。

左が新型、右は2018年モデル。地図表示は見た目にもスッキリと見やすくなった広域地図でもスマートループによる渋滞表示がハッキリ。ざっくり周辺の交通状況を確認したい、なんて時にも有効だ

冗談はさておき、解像度の向上は喜ばしい半面、デメリットも生みかねない。分かりやすいところでは処理の「重さ」だ。本機ではSoCを一新するなどパフォーマンスをアップさせているものの、発表会で実機を試した際には若干の重さを感じ、その点を記事中でも触れている。ただ、発表会時点では製品版でなかったのはもちろん、その後に幾度かのチューニングを施したとのことで、今回の実機ではその印象が見事に払拭された。地図の拡大縮小やスクロールなど、ストレスを感じさせないレスポンスをみせてくれた。

そのほかハードウエア面のスペックを見ていくと、2018年モデルから大きく変わったのは、

・地図データ(16GB→32GB)・USB2.0 High Speed(最大供給電流1A→2A)・Bluetooth(3.0→4.2)・HDMI(入力対応→入出力対応)

といったあたり。時代に即した進化に加え、あまり目立たないところだけれど、HDMI出力端子が追加されたのはリアモニターを追加したいファミリー層などには嬉しいポイントになるはずだ。また、従来モデルでオプション設定されていたデータ通信モジュールは非対応となり、カロッツェリアならではの「スマートループ渋滞情報」をはじめとする機能に必須となる通信環境は、スマートフォンなどをBluetooth接続して利用する方式となった。スマホの普及状況を考えれば、至極当然といったところか。

一方、2018年モデルにオプション設定されていた「スマートコマンダー」は非対応となってしまった。個人的には便利なアイテムだと思っていただけに、この点はちょっと残念だ。

モニターを開くとCD/DVDとSDカードスロットが現れるモニター下部にはAV、ホーム、行き先ボタンなどのハードキーを配置。AVと行き先ボタンにはドット状の模様が施されているため、直接見なくても操作することが可能USB端子は2A出力対応になり、HDMI端子も入出力の2系統になった