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会社? いや、プレイグラウンドだ! Androidの生みの親がつくる「会社を超える会社」

書かれた 沿って mobilephonebrand

ルービンはそのキャリアのほとんどを、モバイルコンピューティング革命の最前線で過ごしてきた。1992年、彼はアップルのスピンオフ企業ジェネラル・マジックで、初期の個人用情報端末「Motorola Envoy」の開発に携わった。99年12月にはデンジャーを立ち上げ、スマートフォンの先駆けとなる「Hiptop」を世に出す。そして2003年、アンドロイドを共同創業し、05年にグーグルに売却した。スマートフォンがまだ「魅力のない、使いづらい機器」という評価に苦しんでいたころ、ルービンはAndroidを無償で提供し、製造メーカーは共通言語とツールを手に入れたのだ。それがスマートフォンブームに火を点けた。Androidは、史上最も急速に普及したコンシューマーテクノロジーのひとつになった。いまでは、携帯電話、タブレット、腕時計、テレビ、フィットネストラッカーなど、約2万5,000種類もの製品に採用されている。

テクノロジーを

芸術とみなす人々にとってそれは、すでに何層にも塗り固められた油絵の上に、いくつか絵筆を加えるだけにすぎない。

会社? いや、プレイグラウンドだ! Androidの生みの親がつくる「会社を超える会社」

スマートフォンをコンセプトから社会現象にまで育て上げたルービンにとって、それはもはや、興味の対象ではなくなっていた。技術的な課題はすでに解決されている。もちろん、起業家たちは、いまでも新しいアプリを世に出し続けている。しかし、テクノロジーを芸術とみなす人々にとってそれは、すでに何層にも塗り固められた油絵の上に、いくつか絵筆を加えるだけにすぎない。ルービンは、もう一度キャンヴァスに触れたかった。そして彼には、目の前に広がる、真新しいキャンヴァスが見えていた。

人類はいま、新たなコンピューティング時代に入ろうとしている、というのがルービンの持論だ。MS-DOSがMacintoshとWindowsを生み出し、それらがウェブへの道を開き、さらにスマートフォンが誕生した。それと同じように、人工知能(AI)という次世代プラットフォームへの、数十年をかける移行の準備はすでに整っていると彼は考えている。

グーグルやフェイスブック、マイクロソフトは、人間の会話を理解し、写真に写った顔を認識するようなニューラルネットワークの開発に何十億ドルも投資している。この先の10年でAIはさらに強力になり、現在のわたしたちには想像もつかないことを行えるようになるだろう。ルービンは、もうすぐAIがクラウドサーヴィスとして提供され、無数のガジェットやマシンを動かすようになると考えている。今日のあらゆるデヴァイスにソフトウェアが組み込まれているのと同じように、いずれわたしたちが手にするほとんどのデヴァイスに、何らかのかたちでAIが組み込まれるようになるだろう。

そのときにどんな未来がやってくるのかを正確に予測するのは難しい。だがわかりやすく言えば、現在の自律走行車と普通の自動車の違いが、将来はあらゆるものに当てはまるようになると考えればいいだろう。どんな言語でもリアルタイムに翻訳するテレビ、家族と強盗を見分ける防犯システム、料理がほどよくできあがったことを知らせるオーヴンが生まれるのである。

AlphaGo×イ・セドル:人類とAIが共進化した瞬間

2016年3月、グーグルの囲碁AI「AlphaGo」と韓国の囲碁チャンピオン、イ・セドルの対局が行われた。果たしてこの試合では何が起こり、これから人類はどこに向かうのか? 『WIRED』US版による密着取材。