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この秋冬最強のWindows 10 Mobile搭載スマートフォン「HP Elite x3」

書かれた 沿って mobilephonebrand

今年に入って、Windows 10 Mobile搭載スマートフォンは一気に増えた。ただ、残念ながらそのほとんどは「Snapdragon 4xx」系以下のContinuum未対応機か、「Snapdragon 617」搭載のWi-FiによるContinuum対応。唯一、有線によるContinuum対応が可能なのは、以前紹介した、「Snapdragon 808」搭載のAcer「Liquid Jade Primo」のみだ。

とは言え、Android採用機まで幅を広げると、今どきSnapdragon 808はハイエンドではなく、現在流通しているSoCとしては最強の「Snapdragon 820」搭載機の登場が待たれていた。

もともとWindows 10 Mobileは、iOSやAndroidと比較してアプリが少なく、強みは(まだ不十分だが)PCのように扱えるContinuumにある。この機能がストレスなく動作する機種が望まれていたのは言うまでもない。

そこに登場したのがHP「Elite x3」だ。存在自体はかなり前から知られていたが、やっと9月に販売開始。実機を試せるようになった。個人的には以前から機会があるごとに触れていたが、「遂に!」という感じだ。

最後発だけあって仕様表の項目もご覧のようにギッシリ。「これ以外何か必要?」と言わんばかりの内容となっている。主な仕様は以下の通り。

HP「Elite x3」
SoCQualcomm Snapdragon 820(Qualcomm Snapdragon MSM8996 with Adreno 530 GPU)、64bit/クアッドコア/最大2.2GHz
メモリ4GB LPDDR4
ストレージ64GB/eMMC 5.1 + microSD
OSWindows 10 Mobile(Anniversary Update/Red Stone 1)
ディスプレイ5.96型低反射コーティング1,440×2,560ドット(WQHD)アクティブマトリクス型有機EL(AMOLED)、494ppi、Gorilla Glass 4
ネットワークIEEE 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0+LE
SIMスロットNano SIM×2(1つはmicroSDと排他)
通信方式2G/3G/4G対応
LTEバンドB1/B3/B8/B19/B26/B41、キャリアアグリゲーション(B1-B3/B3-B8/B3-B19/B3-B26/B1-B19/B1-B26/B41-B41)、auネットワーク上ではVoLTE対応、WiMAX 2+対応
インターフェイスUSB 3.0 Type-C(OTG、ホスト/クライアント両モード、USB-C経由ディスプレイ出力対応)、ノイズリダクション対応内蔵マイク3基(全方位対応)、ステレオミニコンボジャック(3.5mm 4極)、B&Oステレオスピーカー(最大1.2W)、1,600万画素 LEDフラッシュ搭載背面カメラ(PDAF、f/2.2、6枚レンズ)、800万画素前面カメラ、240万画素赤外線カメラ(虹彩認証用)、NFC、指紋認証リーダー
センサー周辺光、近接、加速度、ジャイロ、デジタルコンパス、圧力、磁気、GPS(Standalone, A-GPS)
セキュリティ虹彩認証/指紋認証、fTPM 2.0、256 キーディスク暗号化、FIPS 140-2認証、BitLocker暗号化、SSL-VPN
サイズ/重量83.5×161.8×7.8mm(幅×奥行き×高さ)/約194g
バッテリ4,150mAhバッテリ(リチウムポリマー)。無線充電(WPC(Qi)/PMA dual mode)対応
駆動時間スタンバイ500時間、通話33時間、ビデオ再生(720P、200nit)13時間、Webブラウジング14時間
その他IP67水準防塵防水設計、MIL-STD 810Gテスト
税抜価格69,800円(10月末まで早得キャンペーン)~

SoCは、Snapdragon MSM8996とAdreno 530 GPUで構成された、QualcommのSnapdragon 820。CPUはクアッドコアで、クロックは最大2.2GHz。更に上のSnapdragon 821などもあるが、流通しているSoCとして現在最強クラスとなる。メモリはLPDDR4の4GB、ストレージは64GB/eMMC。またmicroSDにも対応している。ここだけ見ると、もはやPCのスペックで、とてもスマートフォンの内容ではない。

ディスプレイは5.96型低反射コーティング2,560×1,440ドット(WQHD)のAMOLED。494ppiとかなり高密度だ。カバーガラスにはGorilla Glass 4を採用し、傷などにも強い。

ネットワークは、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0+LE。SIMスロットはnano SIM×2。ただし、1つはmicroSDと排他となる。

【お詫びと訂正】初出時にIEEE 802.11ad対応としておりましたが、非対応となります。お詫びして訂正させていただきます。

通信方式は表をご覧いただきたいが、LTEの主要バンドはもちろん、キャリアアグリゲーションにも対応。またauネットワークではVoLTEも利用可能だ。

インターフェイスは、USB 3.0 Type-C、ノイズリダクション対応内蔵マイク3基、ステレオミニコンボジャック(3.5mm 4極)、B&Oステレオスピーカー(最大1.2W)、1,600万画素 LEDフラッシュ背面カメラ(PDAF、f/2.2、6枚レンズ)、800万画素前面カメラ、240万画素赤外線カメラ(虹彩認証用)、NFC、指紋認証リーダ。USB Type-Cは、OTG、ホスト/クライアント両モード、USB-C経由ディスプレイ出力対応。

この秋冬最強のWindows 10 Mobile搭載スマートフォン「HP Elite x3」

センサーは、周辺光、近接、加速度、ジャイロ、デジタルコンパス、圧力、磁気、GPS(Standalone, A-GPS)を搭載。

本体サイズは83.5×161.8×7.8mm(幅×奥行き×厚み)、重量は約194g。4,150mAhのリチウムポリマーバッテリを内蔵し、駆動時間はスタンバイ500時間、通話33時間、ビデオ再生(720P、200nit)13時間、Webブラウジング14時間。加えて無線充電(WPC(Qi)/PMA dual mode)にも対応している(Qiについては手持ちの充電器で作動を確認)。

そのほか、IP67水準防塵防水設計、MIL-STD 810Gテストに準拠。セキュリティも表の通りで、いろいろな意味でビジネス向けにターゲットを絞ったコンセプトと言えるだろう。

税別価格は77,800円(ヘッドフォン付きの「プレミアムパッケージ」は79,800円)だが、現在、10月末まで、早得キャンペーンとして69,800円で販売中だ。内容を考えると、キャンペーン価格の69,800円はかなりお買い得だろう。後述する「デスクドック」は12,000円だ。

前面。パネル左上にパワーLED、中央にイヤホン&スピーカー、その右側に800万画素前面カメラと虹彩認証カメラ。ナビゲーションボタンはソフトウェア式。パネル下にスピーカー背面。中央上に1,600万画素背面カメラ。その下にフラッシュと指紋認証リーダー。HPのロゴの下にコネクタ。バッテリは着脱できない上側面/左側面。上側面に3.5mmコンボジャック。左側面にNano SIM/microSDスロット下側面/右側面。下側面にUSB 3.0 Type-C。右側面に電源ボタンと音量±ボタンデスクドック(前面/左側面)。前面中央下にパワーLED。上側面にUSB 3.0 Type-C。左側面は何も無い。実測で455gデスクドック(背面/右側面)。右側面にロックポート。背面に電源入力、Ethernet、DisplayPort、USB 3.0×2、USB 3.0 Type-Cデスクドックのケーブル接続用アタッチメント。デスクドックの上部が簡単に外れ(磁石で固定)、直置きではなく、ケーブル接続できるアタッチメントとケーブルも付属デスクドックのACアダプタ。サイズ約90×35×25mm(同)、重量185g。プラグはミッキータイプ重量。実測で195giPhone 7 Plusとの比較。パネルが5.5型と約6型なので、その分だけフットプリントが広くなる。若干厚みもある

筐体はブラックとシルバーがベースとなり、なかなか重厚な雰囲気を醸し出している。パネルが5.96型、そして重量約194gということもあり、スマートフォンとしてはかなり大きく、また重い。この点を許容できるかどうかは、用途や個人差が大きいだろう。

前面は、パネル左上にフル充電でグリーンに光るパワーLED、中央にマイク&スピーカー、その右側に800万画素前面カメラと虹彩認証カメラ。パネル下にスピーカー。ナビゲーションボタンはソフトウェア式だ。B&Oロゴが入ったスピーカー部分が何ともカッコいい。

背面は、中央上に1,600万画素背面カメラ。その下にフラッシュと指紋認証リーダー。HPのロゴの下にコネクタがある。上側面に3.5mmコンボジャック、左側面にNano SIM/microSDスロット。下側面にUSB 3.0 Type-C。右側面に電源ボタンと音量±ボタンを配置。

5.96型1,440×2,560ドットのAMOLEDディスプレイは、低反射コーティングを採用しているだけあって、映り込みが少なく良好。明るさ、発色、コントラスト、視野角も十分で、特に発色は、AMOLED固有の原色系が鮮やかで美しい。また494ppiなので、ジャギーは皆無で、フォントなどが非常にスムーズに表示される。最上級のパネルと言っても過言ではないだろう。

ノイズや振動はもちろん皆無。発熱は長時間使用すると、主に上半分がほんのり暖かくなる程度で、全く問題は無い。

B&Oの冠が付いたサウンドは、横位置の時にはステレオで作動。iPhone 7 Plusのように片方が外向きにならず、両方とも正面に向いているので、バランスがよい。出力は普段聴く楽曲やMVなどを再生させたが、(ソースの録音レベルにもよるが)最大1.2Wも出ていない印象で、もっとパワーが欲しいところだ。ただしカマボコレンジではあるものの、耳障りの良い音作りとなっている。

3.5mmからの出力は、iPhone 7 PlusのLightning/35mm変換アダプタと比較して、最大出力が[音量-]ボタン2回分ほど低いが、iPhone 7 Plusはどちらかと言えば線が細く(繊細?)、薄く広がる感じに対して、Elite x3は、芯があり密度が濃い傾向だ。好みの範囲かも知れないが、いずれにしても国内対応のWindows 10 Mobile搭載スマートフォンとしては、現状一番音がいい。

今回は、本体と同時に「デスクドック」もお借りした。写真からも分かるように、金属の塊のようなドックで、実測で重量455gとかなり重く、非常に安定してスマートフォンを置くことができる。上部の黒い部分はアタッチメント式になっており、交換が可能だ。

前面中央下にパワーLEDし、上側面にUSB 3.0 Type-C、左側面は何も無く、右側面にロックポートを備える。背面に電源入力、Ethernet、DisplayPort、USB 3.0×2、USB 3.0 Type-Cを配置。ACアダプタによる電源供給となる。また写真はないが、裏はゴム張りされており、机の上で滑ったりすることはない。

現在市場に出回っているUSB 3.0 Type-C/HDMI(もしくはDisplayPort)単機能アダプタでも5千円前後するので、これだけの内容で1.2万円なら、納得の価格と言えるだろう。

また間に合わなかったが、ノートPCのような「ノートドック」が49,800円で用意されている。狭額縁の12.5型フルHDディスプレイと、Elite x3へ充電可能なバッテリを搭載。Continuumのインターフェイスは、Wi-FiとUSB Type-Cに対応。内容的にElite x3以外のスマートフォンやPCでも使えると思われ、面白そうだ。