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OPPO「Reno5 A」の対抗馬に Xiaomi「Mi 11 Lite 5G」の実力と狙いを検証する:石野純也のMobile Eye(1/3 ページ)

書かれた 沿って mobilephonebrand

 Xiaomiは、日本市場に「Mi 11 Lite 5G」を投入する。発売は7月2日を予定しており、価格は4万3800円(税込み、以下同)を想定する。Mi 11 Lite 5Gは、ミドルレンジ上位のモデルだが、その性能を限りなくハイエンドに近づけた端末だ。同時に、薄型化を追求。5Gスマートフォンとして最薄となる6.81mmを実現した。日本仕様の特別な機能として、FeliCaを搭載し、おサイフケータイにも対応する。

 2021年のXiaomiは、「再定義」をキーワードにさまざまなレンジのスマートフォンを日本市場に投入してきた。Mi 11 Lite 5Gが狙うのは、SIMロックフリースマートフォンで最もボリュームの大きなミドルハイの市場だ。より具体的にいえば、XiaomiはMi 11 Lite 5Gを、OPPOの「Reno5 A」の対抗馬に仕立て上げたといってもいいだろう。ここでは、Mi 11 Lite 5Gの実機を紹介しながら、その狙いを解説していきたい。

Xiaomiは、おサイフケータイ対応のMi 11 Lite 5Gを発表。7月2日に発売する

6.81mmの薄型ボディーにSnapdragon 780Gやおサイフケータイを詰め込んだMi 11 Lite 5G

 まず、Mi 11 Lite 5Gがどんな端末なのかを、実機を元に改めて紹介していきたい。同モデルは、Xiaomiがグローバルで3月に発表されたMi 11シリーズの廉価版。カメラなどの背面デザインはフラグシップモデルの「Mi 11」を踏襲しながら、機能をそぎ落としていったミドルレンジモデルに位置付けられる。とはいえ、その性能はどちらかというとハイエンドモデルに近い。その1つが、同モデルが採用したプロセッサの「Snapdragon 780G」だ。

OPPO「Reno5 A」の対抗馬に Xiaomi「Mi 11 Lite 5G」の実力と狙いを検証する:石野純也のMobile Eye(1/3 ページ)

ミドルハイのカテゴリーに位置付けられるMi 11 Lite 5G。その性能はどちらかと言うとハイエンド寄りだフラットな背面で、サラサラとした質感はややカジュアル。写真はトリュフブラック

 Snapdragon 780Gは、Qualcommが3月に発表したばかりのプロセッサで、「Snapdragon 888」などと同じ5nmの製造プロセスで開発されているのが特徴。Snapdragon 888などと同様、5Gモデムも1つのチップに統合されたものだ。発表会では、50万点を超えるAnTuTu Benchmarkのスコアが披露されていたが、確かに実機も動きは滑らか。CPUやGPUの処理能力を測る「Geekbench 5」でも、以下のように高いスコアをたたき出した。数値としては、2年前ぐらいに発売され、2020年まで現役として販売されていたハイエンドモデルに近い。

Geekbench 5でのスコアは、「Snapdragon 850」を搭載したハイエンドモデルに近い

 処理能力の高さに反し、本体は非常に薄型だ。厚さは6.81mm。前面、背面ともにフラットで、ポケットなどにもすっきり収まる厚みだ。バッテリー容量が4250mAhもあるとは思えないサイズ感で、重さも159gと非常に軽い。ハイエンドモデルの一部は重量が200gを超える中、軽さを追求した貴重な端末といえそうだ。指紋センサーは側面の電源キーと一体化しており、手に持ったとき、自然に指が当たる。物理的なボタンがある分、ディスプレイ内蔵型の指紋センサーより触れやすく、側面にあるため、机やテーブルに置いたままでも利用できる。

ボディーは6.81mmで、5Gスマートフォンとして最薄を誇る指紋センサーは側面の電源キーに統合。弧を描くように盛り上がっていて、タッチしやすい

 背面のカメラは、メインのカメラが6400万画素。800万画素の超広角カメラや、500万画素のマクロカメラも搭載する。6400万画素は、ピクセルビニング技術の「4-in-1 スーパーピクセル」に対応しており、光量の少ない室内などで写真を撮っても十分な明るさになる。画素数が低くなるため解像感は落ちるが、超広角カメラも使い勝手がいい。マクロカメラを使うと、被写体に寄って接写が可能だ。超広角カメラの画素数が低かったり、望遠カメラがなかったりする点はハイエンドモデルとの“差分”といえる。

背面カメラはメインが6400万画素。800万画素の超広角カメラと500万画素のマクロカメラも備える4つの画素を1つに結合するため、やや暗い場所でもノイズが少ない、きれいな写真を撮りやすい超広角で撮影マクロで撮影

 5Gに対応しているのもうれしいポイントだ。試用した端末にはY!mobileのSIMを挿してみたが、5Gエリアでは1Gbpsを超える速度で通信できた。n3(1.7GHz帯)やn28(700MHz帯)といった、4Gから5Gに転用した周波数帯にも対応しているため、5Gで通信できるエリアは広い。筆者の事務所がある渋谷では、駅から109を越え、東急百貨店の渋谷・本店に向かうまでほぼ途切れず5Gをつかんでいた。一方で、ドコモがマクロ局で活用するn79(4.5GHz帯)には非対応。ドコモの場合、n79対応端末より、5Gをつかむエリアが狭くなってしまう可能性が高い。

5Gに接続すると、環境がよければ1Gbps以上の速度が出ることもあった。アプリのダウンロードなども、すぐに終わる

 こうした基本性能の高さはもちろん、Mi 11 Lite 5Gはおサイフケータイにも対応している。国内メーカーではシャープが、海外メーカーではOPPOが、このレンジの端末にFeliCaを搭載しているが、選択肢はまだまだ限定的。キャリア版のスマートフォンとは異なり、SIMロックフリーモデルではメーカー側がサーバなどを用意しなければならず、一段実装の手間が上がるが、きちんとコストをかけFeliCaに対応したことは評価できる。コストパフォーマンスが高い端末なら他にも選択肢はあるが、おサイフケータイに対応したことでクリアに差別化が図れた格好だ。

おサイフケータイに対応しており、各種電子マネーを利用できるOPPO Reno5 Aとはどう違う?

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