サイズもお手頃な中型犬くらい。
中国の家電メーカーXiaomi(シャオミ)が、Boston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)社の犬型ロボット「Spot」にソックリな4脚歩行ロボ「CyberDog」を発表しました。名前がテスラの「Cybertruck」に寄せているようで、イイトコ取りしている感があります。
シャオミ初の犬型ロボとなる「CyberDog」は、オープンソースで、ユーザーがプログラミングできるのが大きな特徴のようです。これで能力や可能性を、好きなように拡充させることが可能になります。
内蔵されているサーボモーターは社内で開発されたもので、敏捷性に優れ広範囲の動きに対応。その最大トルクは32N·mで、220Rpmの回転速度を誇り、最高速度3.2m/秒で走れてバク宙するほどの脚力を持っています。
頭脳にはNVIDIAのAIスーパー・コンピューター「Jetson Xavier NX」というプラットフォームが搭載され、NVIDIAのCUDAコアを384個、行列演算ユニットTensorコアを48個、Carmel ARM CPUを6個、それにディープ・ラーニング・アクセラレーション・エンジンを2つ搭載し、11種あるセンサー類が捉えた膨大なデータを瞬時に演算処理します。センサーは触覚センサー、超広角魚眼カメラ、超音波センサー、GPSモジュール、スマホで培われたイメージング技術、インテルの「RealSense D450」深度モジュールといったものがあり、周囲の環境を感じてリアルタイムで分析できるよう作られています。
こうしたメカニズムにより、ナビゲーション用の地図作成、目的地までの案内、障害物の回避、人間の顔や姿勢の検知と追跡などが行なえ、主人の後を付いて一緒に散歩することもできます。またペットのような仕草ができるよう、音声指示によるウェイクワードで動かせ、スマホの専用アプリからも操縦が可能とのこと。
以下の動画では、直立やバク宙も披露しています。お手もできてますし、この感じだともっと犬みたいなことができるのでしょうね。
生産数はまず1,000台とのこと。価格は「Spot」のように800万円などという大金ではなく、9,999人民元(約17万円)と手が届きやすい価格帯となっています。なお、サーチライトやパノラマカメラ、モーションカメラ、LiDARなどはオプションとなっており、別料金で搭載できます
中国以外での発売は不明ですが、世界中の開発者たちにプログラムをして貰いたいようなので、国外でも売られるのかな? と思います。
中国には、他にも約100万円を切るUnitreeの「A1」や、30万円でお釣りが来る「Go1 air」といった「Spot」風の先駆者が作られています。「CyberDog」はハイスペックなのに約17万円と安価なので、価格競争が起こっていたりするのかもしれません。そのうちもっと安いのが出てきそうですね。
Source: Twitter (1, 2), Xiaomi via SLASH GEAR, INTERESTING ENGINEERING