KDDIから発売された低価格5Gスマートフォン「Mi 10 Lite 5G」は、Xiaomi初の日本向け5Gスマートフォンです。5万円を切る5Gスマートフォンはこれから5Gを使ってみようと思う消費者にも最適な製品でしょう。日本だけではなく韓国や欧州でも販売されています。
一方、Xiaomiの本国である中国ではMi 10 Lite 5Gは販売されていません。その代わりに出ているのが「Mi 10 青春版 5G」です。グローバルでは「Mi 10 Lite Zoom」として販売されるともいわれていますが、現時点では中国のみでしか購入できません。
Xiaomiの2つの低価格5Gスマホ「Mi 10 Lite 5G」(左)と「Mi 10 青春版 5G」(右)これら2つのモデルは本体サイズが同等で、見た目もほとんど変わりません。中国販売のMi 10 青春版 5Gは一足先にOSがMIUI12になっており、UI(ユーザーインタフェース)の見た目が若干異なります。また中国モデルはGoogleサービスは搭載されておらず、言語設定も中国語や英語など数カ国のみになっています。
Mi 10 青春版 5G(左)とMi 10 Lite 5G(右)背面を見てもデザインは同等です。本体カラーは異なりますが、カメラの配置や位置も同じ。ぱっと見ただけでは区別がつきません。なお、ブルーがMi 10 青春版 5G、ホワイトがMi 10 Lite 5Gです。
背面を比較する。Mi 10 青春版 5G(左)とMi 10 Lite 5G(右)Mi 10 青春版 5Gの付属ケースをMi 10 Lite 5Gに装着しましたが、寸分の狂いもなく取り付けられます。両者ともケースは同じものなのでしょう。昨今の情勢に配慮してか、このケースは抗菌処理がなされています。
Mi 10 青春版 5Gに付属のクリアケースをMi 10 Lite 5Gに装着それではどこが違うのか、カメラ部分を拡大してみてみます。Mi 10 青春版 5Gの別名に「Zoom」の名が付くことから分かるように、Mi 10 Lite 5Gのカメラの一部を高倍率ズームに入れ替えたモデルがMi 10 青春版 5Gなのです。
Mi 10 Lite 5G(上)とMi 10 青春版 5G(下)のカメラ部分のアップMi 10 Lite 5Gは4800万画素(広角)+800万画素(超広角)+200万画素(マクロ)+200万画素(深度測定)。Mi 10 青春版 5Gは4800万画素(広角)+800万画素(光学5倍望遠)+800万画素(超広角)+200万画素(マクロ)。つまりMi 10 Lite 5Gの深度測定カメラを光学5倍、デジタル50倍のペリスコープカメラに入れ替えたモデルがMi 10 青春版 5Gとなります。
Mi 10 Lite 5G(左)のカメラ部分には48MP、Mi 10 青春版 5G(右)には50Xの表記望遠撮影しようとすると、Mi 10 青春版 5Gは50倍までの倍率が表示されますが、Mi 10 Lite 5Gは2倍まで。望遠撮影をするならMi 10 青春版 5Gの方が優れているわけです。中国でのMi 10 青春版 5Gの価格は2199元(約3万4000円)。ペリスコープカメラを搭載しているからといって極端に高くはなく、他社の低価格5Gスマートフォンと同じレベルです。ならば日本でもこちらを出してほしかったな、と思ってしまいます。
Mi 10 青春版 5G(左)とMi 10 Lite 5G(右)のカメラで望遠にしてみるなお、カメラモジュール部分の縦横サイズは変わりませんし、高さも見たところ同じようです。ペリスコープカメラの搭載も今では珍しくはないですね。Xiaomiにはぜひ他のモデルにも高倍率望遠カメラの搭載を進めてほしいものです。
Mi 10 青春版 5G(左)とMi 10 Lite 5G(右)。カメラモジュール部分の高さも変わらないようだ